鳥取市9条の会は10月28日、第2回市民講座を開き、元高校歴史教諭の谷口肇氏がヨーロッパにファシズムの歴史を学ぶとして、ドイツナチズムの台頭について講演し、約80人が参加しました。
谷口氏は、ヒトラーのナチスが台頭した背景を詳しく説明。政治学者ローレンス・プリット「ファシズムの初期兆候」の項目ごとに、現在の日本について「北朝鮮問題で国難を演出」(ナショナリズム)▽「基本的人権を軽視した改憲案」(人権の軽視)▽「北朝鮮、中国を仮想敵国化」(敵国づくり)▽「安保法制の強行、世界第8位の軍事予算」(軍事優先)▽「政府によるマスメディア支配」▽「『共謀罪』法、緊急事態条項を指向」(治安強化)▽「共謀罪、秘密保護法」(刑罰強化)▽「モリカケ問題」(身びいきの横行と腐敗)―などを上げました。
さらに、緊急事態条項はヒトラーの全権委任法に匹敵し、独裁体制が可能となるとして警鐘を鳴らしました。
安倍政権の独裁化をどうすれば止めることができるのかと質問が出て、谷口氏は「政治を議員任せにしないこと。市民が民主的政党を押し上げて育てることが大事だ」と指摘しました。