鳥取県憲法会議など21団体は3日、米子市で憲法講演会を開き、85人が参加しました。鳥取大学名誉教授の藤田安一氏が「憲法9条を変えて戦争する自衛隊にしていいですか」と題して講演しました。
藤田氏は、総選挙結果について自民党が圧勝したが、野党分裂と小選挙区制に助けられた虚構の多数であり、野党が一本化していれば、安倍政権を倒せる可能性があったと指摘しました。(※)
※ 野党分裂型「選挙区」は全289のうちの226で、与党が183議席、野党が43議席を獲得。野党が統一候補を立てていれば63選挙区で勝敗が逆転し、与党120議席、野党106議席になっていた。
一方で、立憲民主党ができて反安倍自民党の受け皿となり、リベラル政党の野党共闘で大きく伸びたと強調。日本共産党は野党共闘に貢献したが、大きく後退し、共闘と党躍進の両立が問われるとのべました。
憲法9条に自衛隊を書き込む安倍政権の改憲について、集団的自衛権を行使し、米国の戦争に参加する自衛隊を憲法で承認することになり、自衛隊の参加する戦争に反対する憲法的根拠が希薄になると警告しました。
「自衛隊が憲法に書き込まれたら、あらゆる法律が変わるのでは」と聞かれた藤田氏は、「日本の法体系は憲法と日米安保条約に基づく2本の体系があり、安保条約が憲法に優先されているのが現状であり、安保条約の廃棄が根本的な課題だ」と指摘しました。