【12月10日付】米子市に輸入バイオマス発電所 燃料は輸入でなく県産で

 米子市の和田浜団地(境港市側の7㌶)で輸入バイオマスを使った木質バイオマス発電所の計画がすすんでいます。


 FIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)の認定を受けた米子新エネルギー開発株式会社(仮称)が事業主体となり、輸入バイオマス(パームヤシ殻、木質ペレット)を燃料に発電出力5万㌔㍗の施設を240億円かけてつくろうとしています。


 米子市は、発電所建設、管理運営の地元企業への発注や新規雇用(直接雇用10~20人、間接雇用20~30人)が期待できるとしています。市は用地買収、粗造成を行い事業者に売却するなど支援します。


 王子製紙(12万㌔㍗)も三洋製紙(1万6700㌔㍗)もバイオマス発電をしています。王子製紙は自社で発生した黒液(樹液)などで発電、三洋製紙は重油ボイラーからバイオマスボイラーに切り替え、国内産チップ13万㌧、輸入ヤシ殻6万㌧を燃料に使います。


 輸入するのではお金が海外に出て地域の発展に繋がらず、県産チップを増やす施策をとり、ヤシ殻から県産チップに切り替えるなどの努力が必要です。また、パーム油は熱帯雨林が切り開かれ、アブラヤシ農園に変えられ、炭素貯蔵している泥炭湿地林の消失、生物多様性の減少、二酸化炭素の大量排出、環境汚染などを引き起こしており、乱開発への規制が急務です。