鳥取県で現在、3カ所の大型風力発電施設が計画されています。
県内の風力発電の導入状況は41基、最大出力5万9100㌔㍗です。
法手続きの流れは、配慮書(知事意見)→方法書(知事意見)→調査・予測・評価(1~2年)→準備書(知事意見)→評価書→許認可・事業着手(経産大臣)→事後調査で、「鳥取市青谷町風力発電事業(仮称)」は9月13日に方法書(環境影響評価方法書)が提出され、知事が意見を返しました。
青谷は、事業者=自然電力株式会社(福岡市)、14基(1基当たり2千~3千㌔㍗)、最大出力4万㌔㍗、事業区域=鳥取市です。
9月8日には、「鳥取風力発電事業(仮称)」と「鳥取西部風力発電事業(仮称)」の事業者が配慮書(計画段階環境配慮書)を出し、11月8日に知事が「生活環境への重大な影響が懸念される」「影響を低減できなければ、事業の大幅な縮小、廃止の検討を」との意見を提出しました。
事業者は、2件とも合同会社NWE―09インベストメント(東京都)、36基(1基当たり4500㌔㍗)、最大出力16万㌔㍗、事業区域は鳥取市と西伯、江府、日野、南部の、各町です。
低周波の人体への影響、電波障害、他の風力発電施設との複合障害、自然環境の破壊などが心配されています。
共産党県議団は知事に対して、大規模風力発電所建設計画の中止▽県条例によって地元企業の小規模なものに限る。周波被害に配慮する、などの規制を求めています。
南部町の陶山清孝町長は9月28日に知事に南部町地域における風力発電施設の設置について反対する意見を提出しました。
同町は環境庁の指定する「生物多様性保全上重要な里地里山」に全町が指定されており、保全活動によって守られてきた豊かな里地里山を次世代に引き継ぎたいと強調。自然環境への影響とともに自然の景観を損なうものだとして、隣接自治体への設置を検討する場合も、同町から確認できないような遠地への設置を求めています。