日本共産党の大平喜信前衆院議員は12日、JR鳥取駅北口で街頭演説しました。
大平氏は、野党共闘分断の逆風の中、落選は残念だったが今後も国政に国民の声を届けるためにがんばると決意を表明しました。
安倍政権がめざす9条改憲について「安倍首相は自衛隊を合憲化するだけで現状と変わらないというが、日本が攻められてもいないのに米国とともに戦争することが可能になった自衛隊を憲法で認めることになり、戦争放棄、戦力不保持、交戦権否認が死文化する」として、改憲阻止を呼びかけました。
また、安倍政権の「働き方改革」は、過労死ラインを超える長時間残業を認める過労死促進法で「働かせ方改悪」だと批判しました。
市谷知子県議は、改憲反対の3000万署名を呼びかけました。
大平氏は午前、鳥取県庁で長谷川稔県議(無所属、元倉吉市長)と懇談。午後から鳥取市で党の支部長交流会(その後街頭宣伝)、国府町支部と医療生協後援会の集い、「政治×ワカモノ」交流会に参加し、大いに語り合いました。
医療後援会で大平氏は「同じ米国の同盟国でもヨーロッパでは低空飛行や首都圏の真ん中に外国軍基地があるなんて考えられない」と指摘。看護師で岩国市出身の女性(54)が大平氏の話を聞き、「岩国にいて父親も基地労働者として恩恵を受け、爆音がしても当たり前だと思ってきましたが、異常だということがよくわかりました。沖縄の名護市長選の応援に行って学んで帰りたい」と話しました。
ワカモノ交流会で大平氏は、安倍内閣のすすめる「働き方改革」は、カローシラインの長時間労働を容認し、残業代を払わなくていい働かせ方を導入するものだと批判。参加した女性(29)は「給食産業で働く友人は、有給が取れなかったり、残業代がないと生活が成り立たないと言い、休日を1日減らしてもらって働いている」と告発しました。
日米同盟強化について聞かれた大平氏は「アメリカの利益のために日本が働かされ、自衛隊が米軍の戦争を担うことになる」と警告しました。
長谷川県議との懇談では、安倍政権の9条改憲、市民と野党の共闘、核兵器禁止条約、原発ゼロ法案に話が及びました。
長谷川氏は改憲について「鳥取県では憲法改正で合区解消をという議論があるが、参院を地方代表にすれば、国政は衆院に任せておけばよいとなって、格下あつかいになる」と懸念。自衛隊を明記する9条改憲も、安保法制によって海外で武力行使する自衛隊を憲法で認めることになると反対しました。
大平氏は「明記するのは専守防衛の自衛隊ではない。集団的自衛権でアメリカと共に武力行使をする自衛隊を合憲化すれば、9条は死文化する」と応じ、何としても改憲発議を阻止したいと語りました。
長谷川氏は、市民と野党の共闘について「共産党が候補者を降ろして立憲民主党を勝たせたことは英断だった。来年の参院選に向けて統一候補が実現するよう市民の側の働きかけが重要だ」と指摘。大平氏も「共産党が自力をつけ、市民と野党の共闘とともに共産党自身の勝利も重要だ。原発ゼロ法も共闘の重要な課題になる」とのべました。