「原子力防災を考える県民の会」は1月28日、日吉津村で「女性と子どもの視点から考える避難計画」をテーマに講演会を開きました。原発賠償関西訴訟原告団代表の森松明希子氏、兵庫県篠山市原子力災害対策検討委員会委員の玉山ともよ氏がそれぞれ講演しました。
福島県郡山市から大阪に母子で避難している森松氏は東日本大震災で自宅が損壊したため、夫が勤務する病院に当時3歳の息子、5カ月の娘と避難。放射性物質で汚染された水道水を息子に飲ませ、自らも飲んで授乳せざるを得なかったと報告、「子どもを被ばくから守れなかった、そして今も守れていない多くの母親がいる。再び同じ思いをさせたくない」と訴えました。
玉山氏は、憲法25条の公衆衛生の向上、増進という国の責務に着目し、高浜原発(福井県高浜町)から50~60㌔離れた篠山市で安定ヨウ素剤を事前配布(健康危機への備え)させた活動を報告し、「人為的被ばくによる健康被害は基本的人権として生存権を規定した憲法25条に違反する。原発政策を国策として推進してきた国と東京電力には原発被災者への無限責任がある」と強調しました。
講演後、県民の会の山中幸子共同代表を交えてトークセッションしました。