米子市で憲法学習討論集会(西部春闘懇共闘会議と実行委員会が開催)が2月11日に開かれ、100人が参加しました。龍谷大学の丹羽徹教授が講演しました。
丹羽氏は、憲法9条に自衛隊(自衛権)を明記すれば、1、2項を変えなくても無制約の集団的自衛権行使が可能となると指摘(※)。「安倍首相は安保法制をつくれば北朝鮮への抑止力が高まると言ったが、核・ミサイル開発は止められていない」と抑止力論の破綻を示し、「抑止力とは9条1項が禁止する威嚇であり、憲法違反だ」と批判しました。
さらに、自衛隊が明記されると独り歩きし、軍事優先の社会になると指摘。「国民投票になれば、政府・与党、改憲勢力がお金とマスコミを使って改憲の流れをつくってしまう。国民が冷静な判断ができなくなる恐れがある。発議させないことが重要だ」と強調しました。
若者の保守化について、集合ポストにビラを入れることの是非を出題すると、「迷惑がかかるので表現の自由を制限してもやむを得ない」との答案が多かったと紹介しました。
参加者で意見交換し、改憲阻止の3000万署名の成功が発議を止めるカギになると、意思統一しました。
※ 個別的自衛権しか認められないというのが、安倍政権以前の政府の解釈でしたが、「自衛のための」と明記すれば、無制約の集団的自衛権行使が可能となります。