【4月1日付】鳥取市で映画「太陽の蓋」上映会&講演会 島根原発3号機は新規稼働中止を

 鳥取市で3月17日、映画「太陽の蓋」上映会&講演会が開かれました。島根原発3号機訴訟の会事務局の山本實氏が「島根原発訴訟の今」と題して講演しました。


 山本氏は、活断層とされた宍道断層の長さが22㌔から25㌔に延長されたとき、基準地震動を600ガルから800ガルへと大幅な引き上げをしたのは、他の原発が基準地震動を上げたからで、3㌔分を考慮したからではないと指摘。基準地震動(耐震設計の基準となる地震の揺れの大きさ)の計算式は確固としたものがなく、断層の長さが25㌔から39㌔に延長されたときは、基準地震動が800ガルから820ガルへとわずかな引き上げにとどまっていると批判しました。


 元原子力規制委員長代理の島崎邦彦・東京大学名誉教授が、大飯原発の基準地震動は過小評価の恐れのある計算式を用いていると指摘したことを紹介。宍道断層が実際に引き起こす地震動に近い計算式を採用すれば、島根原発の限界値である1000ガルを超える可能性もあるとのべました。


 また、安全対策のために4000億円を超えるお金をつぎ込んでいるのは、ほぼ完成の3号機を新規稼働させるのが目的だと強調。長さ98㌔の鳥取沖西部・東部断層と連動しないよう、西部断層を短縮して宍道断層との間隔を2㌔から6㌔に変えたと指摘しました。