【6月17日付】自由法曹団集会で労働・貧困分化会

 自由法曹団研究討論集会が5月20、21の両日、米子市で開かれ、20日の労働・格差・貧困の分科会でフリージャーナリストの藤田和惠氏が「『貧困強制社会』の現場を取材して」と題して講演しました。


 藤田氏は、母子家庭で1100万円の奨学金を抱える早稲田大学の男子学生、違法な「日雇い派遣」(スマホアプリで可能に)で食いつなぐ34歳の男性、ネットカフェで働く若い男性、シェアハウスで暮らす若者たち、ダブルワーク・トリプルワークの母子家庭の母親などを取材した経験を語りました。


 働く貧困層の抱える問題として、発言がSNSやテレビ番組などで「自己責任論」バッシングを受けるため、沈黙を強いられ、泣き寝入りせざるを得なくなっている▽食事が炭水化物に偏り糖尿病の危険にさらされ、病気や歯の治療にお金が回せない健康格差▽情報をネットに頼る安倍・自民党へのシンパシー、サヨクや労働組合へのアレルギー▽ブラック企業にどっぷりつかり、社会や政治に対する怒りや不満がない―などを上げ、労働組合の側が積極的に若い労働者の中に入り、たたかう労働者の物語を語るなど、活動をわかりやすく、とっつきやすいものにする工夫がいると指摘しました。