中国電力島根原発3号機(松江市)の新規稼働が狙われる中、「市民エネルギーとっとり」は7月20日、原子力市民委員会事務局の水藤周三氏を招いて、鳥取市で講演会を開きました。
手塚智子代表は、中国電力が新規稼働に向け、新規制基準への審査申請について関係自治体に事前了解を求めている問題で、原子力安全協定で事前了解権のない周辺自治体の鳥取県の平井伸治知事が、境港、米子の両市長の意見と、8月2日の県議会全員協議会を受けて判断する予定だとして、新規稼働に反対する運動を提起しました。
水藤氏は、川内原発(鹿児島県)の再稼働が立地自治体の県と薩摩川内市の知事と市長、議会の意見だけで「地元同意」とされ、再稼働が決められた=川内方式=経緯について報告。
「県と市の議会は再稼働推進派が多数で、県民の6割が反対という民意が反映されず、『地元同意』がつくられている」と指摘しました。
一方、東海第2原発(茨城県)の再稼働については安全協定改定で立地自治体の同県と東海村に加えて周辺の5市町に実質的事前了解権(自治体が納得するまで動かさない)を認めた=茨城方式=と紹介しました。
「島根原発3号機を皮切りに新増設が推進されるので、何としても止めないといけない。稼働させると廃炉費用が膨大化する」と強調しました。