日本共産党鳥取県委員会は7月21日、党中央委員会付属社会科学研究所の山口富男副所長を招いた特別県党学校を開きました。
山口氏は、同所長の不破哲三氏著『マルクスと友達になろう』をテキストに第1課「科学的社会主義」の講義をしました。
山口氏は、同テキストは世界観、経済学、未来社会論、革命論の四つをコンパクトにまとめたもので、社会を経済の土台から見る▽不払い労働の存在など剰余価値学説を打ち立てた搾取の仕組みの解明▽生産手段と労働力の分離を解消し、生産手段の社会化による搾取の廃止▽社会変革の担い手としての労働者階級▽資本主義の文明化作用による未来社会の準備―などマルクスの理論的成果について語り、人類が利潤第一主義による地球温暖化と原発問題の解決に直面していると指摘しました。
生産手段を社会化し、他人のための労働から自分と共同社会のための生産活動に変えれば、生産活動の目的が、自由時間の獲得と人間の発達に置かれ、人類は前史から本史に向かうとのべました。
ベトナムに原発を断念させた論戦や、欧米ではマルクス経済学が社会科学の有力な学説として認知され、日本と状況が異なることなど話しました。