鳥取県地球温暖化防止活動推進センターは9月20日、鳥取市でエコ端会議を開き、木質バイオマスの活用について意見交換しました。
企業で木質バイオマスの普及に取り組む米井康史氏が、木質バイオマスの課題と展望について発表しました。
米井氏は日本では木質バイオマスは発電が注目され、先行しているが、世界では熱利用が主で発電は排熱利用だと紹介。「木質バイオマスのエネルギーの変換効率は熱が75%だが、発電は25%に過ぎない」と指摘しました。
木質バイオマスは灯油や重油の3分の1しか単位当たり熱量がなく、灯油が1㌔当たり70円に対し、マキ50円~100円、ペレット30円では太刀打ちできないが、チップ10円なら燃料費を安くできるとのべました。
チップボイラーは灯油ボイラーの5倍と高価で独立採算にならない点が課題だと報告。病院の暖房・給湯、温泉施設やプールへの活用、夏場の冷房、キノコやハウス栽培など農業との併用など紹介しました。
同センターの山本ルリ子副所長は、ヨーロッパでは炭素税など化石燃料に課税され、薪ストーブなど木質バイオマスの活用が普及していることなど紹介しました。