鳥取の保育を考える会は9月16日、米子市で計画されている公立保育所の統廃合問題について、元佛教大学教授の奥野隆一氏を招き、鳥取市で意見交換会を開きました。石井由加利会長、日本共産党の石橋佳枝米子市議、伊藤幾子鳥取市議らが参加しました。
米子市は、14園の公立保育園のうち5園を米子福祉会の保育園3園に統合・民営化し、8園を公立4園に統合し、1園を増改築して公立として5園を残す構想を発表しました。統合する場合は、用地を確保して新築します。
奥野氏は、私立保育園の建築費には保育所等整備交付金(国2分の1、市4分の1、事業者4分の1の負担割合)が出るが、公立には出ない▽公立の児童数が減った分だけ地方交付税(公立の児童数×公定価格×補正係数)が少なくなる▽人口が減少しても保育園の利用を希望する児童数が減少するとは限らない▽民営化分の建設費4分の1が市の負担になる▽公立の場合に建設単価が高い(120人定員で私立の3倍の建設費がかかる)―と指摘した上で、「市が解体、運搬、土地代、建設費を全額負担しなければならない上に、利用者にとって遠くなり不便だ。大規模化で保育の質も問われる。現地で増改築した方が安いと思う」として試算の必要性を強調しました。