【10月14日付】大山口列車空襲フィールドワーク 戦争は繰り返さない

 民青同盟鳥取県委員会は9月24日、大山口列車空襲フィールドワークをしました。日本共産党の大森正治大山町議が概要を説明し、現地を案内しました。


 大山口列車空襲は1945年7月28日朝、大山口駅の手前約600㍍東に止まった列車を米軍艦載機3機が機銃掃射とロケット砲で攻撃し、45人以上の死者と31人以上の負傷者を出しました。


 大森氏は、他の教員や国鉄職員らとともに「鳥取県の戦災記録」の編纂に携わりました。「戦災記録」は1982年に発行され、それをきっかけに運動が起きて「慰霊の碑」が建立され、毎年、慰霊祭「平和祈念の集い」が開かれています。


 大森氏は、被害者の手記を元に凄惨を極めた現場の状況を語り、「45人は日本人であり、他に朝鮮人も犠牲になっているので死者は50人を超える。病客車は赤十字マークが印されていたので、空襲は国際法違反だ。本土決戦に備えて壕を掘るチ号演習に動員された住民らが、隊長の命令がなく、列車の外に出ることができなかったことが被害を広げた」と語りました。


 参加者は大森氏の案内で、当時、列車が空襲を受けた切割り(丘を掘り下げて開いた線路)を見学しました。


 切割りには、農業用水を線路の下をくぐらせるための、コンクリート製のサイフォン(現在は使われていない)が線路の両脇に設置されており、機銃掃射でできた穴があって見学できましたが、現在はJRによって埋められています。


 フィールドワーク後に参加者で交流し、安倍政権が戦争できる国づくりのために憲法を変えようとしていることが話題になりました。「戦争を繰り返させてはいけない。政府は戦争準備より産業の育成に力を入れるべきだ」などと話していました。