【10月21日付】鳥取市に大運動自治体キャラバン 医療費減免での国保料完納要件外して

 国民大運動鳥取県東部実行委員会と県社会保障推進協議会は10日、鳥取市に国保、介護、生活保護、地方税、商工・労働施策などについて申し入れ、懇談しました。同委員会の田村真弓代表ら23人が市役所を訪れ、各担当課が応対しました。


 冒頭でせいきょう歯科クリニックの吉岡一則事務長が無料低額診療で治療した男性(27)の事例を紹介しました。口腔内崩壊で歯痛がひどい男性は市に相談し、同クリニックを紹介されました。


 治療期間1年以上、自己負担が20万円以上かかる治療を、世帯収入増で無料低額診療を外れたため、3カ月で中断。吉岡氏は「治療費が高いのが中断した一番の理由だと思う」とのべました。


 鳥取市の場合、国保法44条による医療費の窓口負担減免制度が、国通達に反して国保料の滞納がないことが適用要件になっており、男性のような滞納がある患者は、市の制度から排除されます。


 参加者は、国保料完納要件を外すよう求めましたが、市側は応じませんでした。


 参加者は、院外薬局が無料低額診療の対象外になっており、治療中断や受診抑制につながっているとして、院外薬局も対象にするよう国への要請を求めましたが、市側は「理解する」と言うだけでした。