山陰両県の「さよなら島根原発ネットワーク」は10月27日、原発のコストに詳しい龍谷大学の大島賢一教授を招いて鳥取県米子市で講演会を開きました。
大島氏は、火力・原発の燃料費、停止中・稼働中の原発維持費など、政府の計算式でコストを計算。島根原発2、3号機を稼働させれば火力の燃料費を節約して現状より電気代は3・2%安くなるが、廃炉にして停止中の原発維持費がなくなれば現状より3・7%安くなるとして、廃炉にした方が安いと指摘しました。
大島氏は「中電は私の計算が間違っているというが、それならデータを持っている中国電力が正しい計算を示してほしい」と訴えました。
中国電力は建設費を1機約5000億円として試算するが、今は対策費が膨らんで1機1兆円かかり、1㌔㍗10・1円だった発電コストが今は17円になると紹介しました。
今後、採算割れする原発の新建設は無理で、事故処理、廃炉、使用済み核燃料の処分と後始末の事業が残ると指摘。そのうえで、「資産の少ない中国電力が原発事故を起こしたら、事故対応のための貸付はしてもらえず、収束の費用が賄えない。瞬時に破産し補償もできない」とのべました。