島根県の「島根原発・エネルギー問題県民連絡会」の保母武彦事務局長らは8日、鳥取県の米子市役所を訪れ、中国電力島根原発(松江市)3号機の新規稼働、2号機の再稼働が狙われている問題で、市民の安全と暮らしを守ることを第一に対応するよう申し入れました。
保母氏は、2号機の新規制基準適合性審査の終了までに同意権(事前了解権)のある安全協定を中電と締結するよう要求。市の武田直樹防災安全監は「立地自治体と文言の同じ安全協定へ早期に改定するよう強く求めている。期限は切っていない」と答え、保母氏は「3号機が動いてからでは遅い」とくぎを刺しました。
保母氏らは、島根原発で過酷事故が起きた場合に米子市民も被災するとして、「土地、生活、仕事・営業の損害賠償は中国電力には無理だ。保険金も上限1200億円で、まったく足りない。国の賠償責任は明確になっていない。稼働を許可した島根県、松江市も賠償責任を負う」として、立地自治体の責任に言及しました。また、審査内容をチェックできる専門家で構成する検証委員会の設置を求めました。
武田氏は「いただいた意見は県、境港市と協議したい」とのべました。