【11月25日付】鳥取市で憲法9条講演会 9条こそ平和の保障

 10日に鳥取市で開かれた「平和と民主主義を考える」秋の連続講座(同実行委員会主催)で、鳥取大学名誉教授の藤田安一氏が「憲法9条の歴史的・世界的価値とは」と題して講演しました。


 藤田氏は9条の価値について「戦力不保持、交戦権否認の2項が日本の平和を担保していきた」と指摘。「米国の同盟国であるドイツは、アフガニスタン紛争などに派兵し、101人の戦死者を出した。同様に韓国はベトナム戦争に派兵し、4687人の戦死者を出した」とのべ、「自衛隊が戦死することも外国の人を殺すこともなかったのは9条があったからだ」と強調しました。


 9条に自衛隊を明記すれば、2項が死文化し、次の段階では2項の削除、軍隊の創設が狙われると警鐘を鳴らしました。


 沖縄の米軍辺野古新基地建設について、藤田氏は「地方のことは地方が決定するのが地方自治であり、憲法で保障されている。基地のない沖縄をつくりたいという沖縄の意思を政府は尊重すべきだ。日本政府はアメリカ政府の下請けをやっている」と批判しました。