【2月10日付】鳥取市で選挙学校 安倍政治と本気の共闘でたたかう共産党へ

 日本共産党東・中部地区委員会は1月24日、中央選対局の田熊和貴氏を講師に鳥取市で選挙学校を開きました。


 田熊氏は「市民と野党の共闘」時代の選挙戦について語りました。


 今日の日本の政治対決の構図について、2015年の戦争法をめぐる闘いを通じて共産党を除く政治が崩れ、「自公VS共産党」の孤軍奮闘の時代から、「自公+補完勢力VS市民と野党の共闘」の国民多数派を形成する時代へ踏み出したと総括しました。


 「野党共闘の勝利」と「共産党の躍進」の二つの大目標を掲げて選挙戦を闘うが、県議選は野党共闘の選挙ではなく党派間選挙であり、「共産党を伸ばすことが『市民と野党の共闘』の流れを強くする」と訴え▽野党共闘の旗を掲げて闘う―ことが大事だと指摘しました。


 野党共闘の前提は、①政策の一致②共闘の意思③独自の政党活動の相互保証―であり、32の1人区で各野党の公認候補を出し、相互支援・相互推薦の本気の共闘が大事だと強調しました。


 安倍政治について、深刻な行き詰まりと破綻に陥っているとして、四つの破綻①消費税増税は火だるま(消費不況・わけのわからない増税対策)②大軍拡(米国兵器の爆買い)・9条改憲(提案できず)③見通しのない沖縄辺野古基地(軟弱地盤・県民投票)④原発ビジネスが成り立たない(最後の英国からの撤退)を指摘。破綻したウソと隠ぺいの安倍政治を参院選で片づけようと呼びかけました。


 安倍1強の内容について、国会議員の数だけであり、選挙で負けると力を失う▽自民党内の締め付け(公認権と政党助成金・政治資金の配布の権限を握る恐怖政治、強権支配)▽官邸が高級官僚の人事権を握って支配(公文書改ざん、データねつ造、虚偽答弁。出世は忖度しだい)▽メディア支配(幹部が安倍首相と毎月会食。強権、介入、脅しで安倍批判なし)―だと指摘しました。


 9月の総裁選で自民党員票は、安倍34%、石破27%、多数は棄権で7割が「安倍嫌い」だとして、保守分裂の知事選は安倍政治と国民利益との矛盾の表れだとのべました。


 32の1人区での野党共闘が勝敗を決するが、県議選での共産党の伸びが野党共闘を左右すると指摘しました。


 有権者の候補者選びの基準(明るい選挙推進協議会の県議選調査)は「2003年は政党19・6%、個人68・9%が、2015年は政党42・1%、個人33・0%へ政党重視になっている」と指摘しました。


 他党派支持や無党派、選挙に行かない人へウイングを広げることを重視するとして、「党外の人が選挙戦に参加しやすいように、脱原発・野党共闘・女性などのテーマで党派を超え〝市民の代表です〟と1000人を超える連名アピール(仮名でも可)をつくり、決起集会を開いた」事例などを紹介しました。


 論戦は、国政と一体に大きな角度で政治を語ることを重視するとして、①安倍政権に審判を下し、新しい日本の政治を切り開く②安倍政権による〝地方壊し〟と闘い、地方再生をめざす③住民と力を合わせて政治を動かす共産党を伸ばす―県議選にする。対決構図は「自公VS共産党」。国と対決する県議だからこそ値打ちがある▽有権者の関心は国政にあり、国政抜きで語るとかみ合わない▽県政自体の問題は国政と大きく絡んでいる。国の事業で県が組み込まれたムダづかいが沢山ある(貨客船ターミナルなど/医療・介護・福祉は国の基準/障害者医療費助成など県民のために仕事をすると国のペナルティーを受ける/企業がリストラすると国が助成)―とのべました。


 必勝作戦は、①宣伝戦(大量宣伝で町の雰囲気を変える/一つの地図にして「見える化」する。どのカ所でどの支部が何日に何時から何時までスタンディングするか可視化する)②組織戦(対話を重視し、有権者に結論を押し付けない。有権者の願いとの関係で党の役割、政策を語る。担い手づくりを重視し、結びつきを生かす)で、選挙と党勢拡大を相乗的に取り組むことを提起しました。


 若者について、保守化しているのではなく、「現状より悪くしてほしくない」と願っているのであり、「NHK世論調査で9条を変えてほしくないは10代、20代がトップ」だと指摘。「新聞は見ない。固定電話はない。情報はテレビ(安倍政権の情報垂れ流し)とネット(自民党と立憲民主・国民民主党ばかりで野党はだらしない。共産党は圧倒的に情報がない)で、情報が偏っている」とのべ、「12000枚の候補者のDVDを作って手渡したり、見る会を開いた(支持拡大が苦手な人もDVDが語ってくれる)」事例などを紹介しました。