鳥取県革新懇は4月21日、北栄町で講演会を開き、交流しました。鳥取大学名誉教授の藤田安一氏が、安倍政権と地方政治の問題について講演し、長谷川稔代表世話人(元倉吉市長)と対談しました。
藤田氏は、安倍政権が対米従属と新自由主義の下での軍事化をめざし、地方自治体を戦前のような国の下請け機関に戻そうとしていると指摘しました。
戦前、内務官僚が知事に任命されて地方を支配し、地方に国の方針を実践させて国民を戦争に動員したことの反省をふまえて、戦後、憲法に地方自治が明記され、地方自治体は国の出先機関・下請け機関から国と対等な機関になったと強調。しかし、国は補助金を使って地方を統制し、主要ポストに中央官僚を出向させ、知事の6割を中央官僚出身者が占めるなど、制度上も人的にも地方を支配していると批判しました。
沖縄辺野古の新基地強行、自治体への自衛隊募集の圧力、軍事費の増加、消費税増税と社会保障の負担増・給付減など、安倍政権とそれに追随する地方政治によって住民の生活が脅かされていると指摘しました。
地方自治導入の大きな目的は、戦争を抑止し、住民要求に根ざした地方政治を実現することだと語りました。