【5月12日付】アツくやさしく 大平喜信

 3月末、前半戦告示の頃はまだコートを着ていたのが、後半戦最終盤には上着を脱ぎシャツの袖をまくって演説をし気づけば真っ黒な顔に。


 中国地方の統一地方選挙は絶対に落としてはならない宝の現職の議席を失い、「今度こそ!」とかつてないがんばりと期待がありながらも議席獲得へわずかの差で届かずという選挙区がいくつもありました。みんな誰もが認める大奮闘をしてきた方たちばかり。本当に悔しくてなりません。「どうすれば勝てるか」と日々思いをめぐらせています。


 もちろん悔しいことばかりではありません。広島県の坂町は昨年の7月豪雨で甚大な被害のあった自治体でしたが、前回選挙で党議員がいなくなったこともあり、公費による宅地内の土砂撤去というせっかく勝ち取った制度も実施しないなど、被災者に冷たい町政が続いていました。町民や保守派議員などからも共産党議員の復活を期待する声が寄せられる中、隣町に住んでいた尾崎ひかるさんが移住立候補を決意。選挙中も現職議員たちがそろって選挙カーの運行を自粛する中、尾崎さんは堂々と街頭から政策をうったえ、見事当選、空白克服を実現しました。


 初めての電話かけ、アナウンスデビュー、友だちに勇気を出して支持をよびかけた―各地でそれぞれの一歩をふみだす人たちの姿にもたくさん出会いました。岡山の青年Sくんは投票日当日に友だちが投票に行っていないことがわかり、急いで車で友だちの家に迎えに行き投票所に連れていったそうです。なかなかできることではありません。そんな一人ひとりの「かけがえのない一歩」「勝利への執念」を急いで全党で共有したい。


 統一地方選を終えた翌日、国会で豪雨災害対応の質問に立ったのは仁比聡平参院議員でした。現場の実態をくりかえし示し現実に政治を動かしてきた、文字通りの命をつなぐ議席です。そして憲法破壊をくいとめる砦の議席です。ただちに参院選本番モードへ、比例7議席、仁比再選必ず。