山陰特産の板ワカメで地域興しをしようと4月28日、鳥取県岩美町網代でワカメフェスが開かれ、実行委員らが「世界最大の板ワカメ」づくりに挑戦しました。
板ワカメは、天然ワカメを乾燥させて縦30㌢、横20㌢程度の板状にしたもので、かつては4月から5月にかけて、漁業者らが家族ぐるみで生産していました。
しかし、網代地区では最後の生産者が亡くなり、生業としての板ワカメづくりが途絶えていました。そこで、生産を継承しようと昨年11月、移住してきた若者や漁業関係者らが「ワカメ部」をつくりました。「ワカメ部」は、認知度の低い板ワカメを全国に発信しようと、ワカメフェスを企画。開催資金をクラウドファンディングで募り、目標の30万円を達成しました。
縦3・8㍍、横1・8㍍の「世界最大の板ワカメ」づくりを発案したワカメ部の岸裕之副部長は、「技術が残っているうちに継承しようと考えました。若い人が楽しみながら生産し、将来は地場産業に育てたい」と語りました。
母親と通常の板ワカメづくりに挑戦した秋月(あつき)君(9)と春友(しゅんすけ)君(7)は、「縦に重ねるのが難しかった」と話しました。