「野党統一・中林さんを応援する会」は7月26日、世話人会を開いて選挙活動を総括し、アピールを発表しました。
アピールでは、選挙結果について「野党統一候補の中林佳子氏が『市民と野党の共闘の発展に手ごたえを感じ、安倍政治への保守層を含めた批判の広がりが背景にある』と語り…自民党は改選66から57に後退し…憲法改定の国会発議に必要な3分の2の議席を割り込みました」と成果を強調。全国の自民対野党統一候補の戦いは22対10の結果で、野党共闘の効果が現れていると評価しています。
「応援する会」として力を入れたことは、①「野党統一」が有権者の目に鮮明に「見える化」すること②中林さんの候補者名、実績、政策、人柄の浸透―でした。
そのために「市民+5野党・会派合同演説会」(9日に鳥取市で200人、13日に米子市で250人)、個人演説会(倉吉市で100人、境港市で100人、南部町で50人)、ラストスパート集会(60人)などに取り組み、立憲民主党、国民民主党が自主投票を決めるなか、個人ではあっても、働きかけに応じた両党の幹部や議員が、候補者カーや個人演説会、集会で応援のマイクを握るなど、野党共闘を広げ、「自民党候補との差を縮め、激しく追い上げる状況をつくりました」(アピール)。
今後、「応援する会」は活動を終えるが、引き続きメンバーは、消費税増税中止など15項目の共通政策の実現に奮闘し、来るべき総選挙で「野党統一」の勝利のためにあらたな運動に力を尽くそう(アピール)と呼びかけています。
世話人会では、中林氏の得票、野党共闘の成果をどう評価するか話し合われました。
参院鳥取・島根選挙区の中林佳子野党統一候補は、共産党公認から無所属となり、各野党に推薦を求めましたが、共産党と新社会党の推薦、社民党の支援に留まりました。立憲民主党、国民民主党は自主投票となりました。
中林氏は、16万7329票(得票率31・7%)を獲得しました。鳥取県では5万9764票(同26・12%)、島根県では10万7565票(同36・1%)を獲得しました。共産、立憲、国民、社民の4党の比例票合計は15万5930票で、中林氏は比例票合計の107%を獲得し、共闘効果を発揮しました。
島根県は122%(比例票合計8万8079票)で鳥取県は88%(同6万7851票)でした。島根県は中林氏の出身地で、鳥取県は舞立昇治氏の出身地であることで、島根県の中林票が多くなりました。
舞立票は32万8394票(同62・26%)で、中林票は舞立票の半分となりました。この得票は無視できないもので、立憲、国民の両党が推薦し、本気の共闘で闘えば、自民党候補と互角にたたかえるという展望を示しました。
また、世話人会では詳しく語られませんでしたが、選挙戦では、中林氏の野党統一・無所属立候補に対し、マスコミなどから市民と野党の分断をもたらす、「でも共産党でしょう」という共産党に対する偏見や誤解に基づくネガティブな声や、「野党はバラバラで共闘は名ばかり」という声が向けられました。
これらの声に対し、広範な市民や立憲会派の国会議員、国民の元衆院議員、野党の地方議員が表立って応援し、共闘を広げました。こうした努力がもたらした選挙結果は、中林氏が有権者の中で名実共に野党統一候補として認知されたことを示しています。
「市民と野党の共闘」の力で反共偏見を打ち破って前進したことは、今後の国政選挙、とりわけ来るべき総選挙に向け、共産党候補を野党統一候補として戦う選挙での大きな成果を築くことができたといえるもので、今後に生かすことができます。
衆院中国ブロック(定数11)で共産党が議席を得るには、今回、参院比例の得票率6・61%(全国8・95%)は12位で足りません。県別では、島根の6・95%で9位、鳥取の7・0%で10位、岡山の6・67%で11位ですが、広島の6・60%は12位、山口の6・23%は13位です。
共産党の得票数は18万3413票です。共産党が議席を得るには、11位の自民6人目の得票数19万5574票の得票率7・05%を上回る必要があります。