【12月15日付】鳥取市で憲法と消費税で講演会 消費税は生活壊す憲法違反の税制

 「憲法を生かす会とっとり」など4団体は5日、鳥取市で講演会を開き、鳥取大学名誉教授の藤田安一氏が「消費税増税と憲法」と題して講演しました。


 藤田氏は、消費税が10%に増税された10月は、対前年度比で小売り販売額が7・1%低下するなど消費が落ち込んでいると指摘。税収5兆6千億円に対し、すでに6兆円の景気対策が取られているが、さらに13兆円もの対策が取られようとしており、「税制の原則は経費を少なくすること。税率を上げるべきではなかった。本末転倒だ」と批判しました。


 憲法とのかかわりについて、「平和は構造的暴力(貧困、飢餓、差別、抑圧、環境破壊など)を解消しないと実現できない。歴史的に、構造的暴力をてこに戦争する国づくりが行われてきたし、安倍政権下で行われている」と指摘。消費税は、社会保障の充実のためではなく、大企業と高所得者の減税のために導入され、国民から大企業に所得移転する手段になっているとのべました。


 さらに、所得の再分配機能に反して低所得者ほど負担が重く、非正規雇用と派遣労働、貧困を広げ、中小企業の経営を圧迫し、生存権を脅かす憲法違反の税制だと告発。消費税(国20兆円以上と地方合わせて26~27兆円)廃止のための財源については、不平等な税制をただすことで38兆円の財源ができると紹介しました。