【6月7日付】淀江産廃処分場の問題点(1)

大山ふもとの自然環境と米子の水を守る会
代表 山根一典
 産業廃棄物管理型最終処分場(以下産廃処分場と呼ぶ)が米子市淀江町に計画されていますが、2012年に新聞紙上で発表されて以来、私たちは反対運動を続けています。


 産廃処分場の計画地は鳥取県西部の、米子市の外れにあり、県民にとっては分かりくいため、計画の経緯や、何が問題となっているのかをここに述べさせていただきます。


 産業界の「鳥取県には管理型最終処分場が無く、どうしても必要」という要請で、1994年に第3セクターである鳥取県環境管理事業センター(以下センターと呼ぶ)を設立し、処分場候補地を模索してきました。しかし、青谷地区、小沢見地区(鳥取市)、倉吉地区、岩美地区を候補地としましたが、ことごとく住民や自治体の反対で頓挫していました。


 そのような時、米子市で一般廃棄物最終処分場を運営している環境プラント工業株式会社(以下環境プラントと呼ぶ)が、産廃処分場建設に名乗りを上げ、センターと環境プラントで計画が始まりました。本来企業がすべき処分場建設を約85億円という莫大な税金を投入する事業です。


 05年に制定された鳥取県廃棄物処理施設設置手続条例では、周辺区域を敷地境界から500㍍以内と定めているために、500㍍より外の住民には何の説明も行わず進めてきました。そのために区域外の住民は計画内容を知らされませんでした。


 しかし、「最終処分場が造られれば地下水や、大気が汚染されることになる」と地元住民を中心に反対運動が始まりました。最終処分場とはどんな施設なのかという勉強会から始め、講演会、他の処分場の視察、署名、市役所前での抗議集会やデモ行進等を行い、センターや県、米子市へ向けて処分場計画撤廃の反対運動を続け、8年目に入りました。計画の主な問題点を順次述べていきます。
(つづく)