【6月14日付】淀江産廃処分場の問題点(2)

大山ふもとの自然環境と米子の水を守る会
代表 山根一典


 まず、地下水汚染の問題についてです。


 淀江町は「水と緑と史跡のまち」として全国名水百選「天の真名井」や、因伯の名水「本宮の泉」など沢山の湧水場があります。また全国最大級規模の「妻木晩田遺跡」などを有し、全国から沢山の方が訪れる町です。


 だからこそ、2003年に県環境管理事業センターが県内の全自治体に行った処分場候補地の照会に対して、旧淀江町は、「候補地はありません」と回答していました。その時の候補地の条件として?集落・住家等に隣接していない?飲料水源地、もしくは飲用水源地に隣接して直上流に位置しない土地等と記されていましたが、その条件に合致する所が無かったのです。ところが、センターと環境プラントは回答を無視して淀江町を産廃処分場の計画地に決めたのです。


 全国の管理型最終処分場では、遮水シートが破損する事故が多発し、山梨県の処分場のように、13年に55億円の大赤字で、稼働後わずか数年で閉鎖に追い込まれる例もあります。絶対に汚染水が漏れないなどありえません。一度地下水が汚染されると取り返しがつきません。


 長年米子市の水道水源確保のため尽力されてきた鳥取大学の吉谷昭彦名誉教授は、地下水が汚染される危険性があると指摘しておられます。


 強引に計画を進めてきた平井知事は、私たちの声に押され、昨年11月、突然県独自の地下水調査を行うことを発表し、「結果次第では計画の白紙撤回もあり得る」と述べました。本来なら計画地の決定前に行う調査ですが、全く手順が間違っています。地下水等調査会の結果が出るのは約2年後ですが、「中立で科学的」な判断をするよう監視していきます。(つづく)