大山ふもとの自然環境米子の水を守る会
代表 山根一典
元鳥取県知事の片山善博氏は「産業廃棄物処分については排出者責任なのでジャッジ役に徹する」と言ってきましたが、平井伸治知事に代わってから、「産業廃棄物の規制と、処分場建設の推進の両方を進める」と言い出しました。2015年11月県議会で「処分場が危険なものなら体を張ってでも抵抗する」と答弁しながら、水を守る会の「処分場建設反対」の3万筆を超える署名提出にも面談要請にも一度も応じていません。
前知事が述べているように、産業廃棄物処理は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」によって、「産業廃棄物は事業者自ら処理しなければならない」と決められています。しかし、近年最終処分場は、住民の反対等で建設が進まないため、行政の力で建設が進められるようになってきました。知事は最終処分場の「許可権限」を持っていますが、知事の主張する「廃棄物処分場の推進と、廃棄物の規制」の2つの役割を持ちながら、果たして正しい許可の判断が出来るのか疑問です。
また水を守る会が入手した西部広域の会議録で、環境プラントが過去に行った違法な埋め立てが明らかになり、県は調査をしたものの、掘り返さず短時間の聞き取りで調査を終え、勧告(※)という甘い指導で終了しました。これまで県やセンターが「環境プラントは安全に操業してきた優秀な企業」と持ち上げてきた根拠はくずれさりました。県の責任は重大です。
※ この勧告は、環境プラントが運転管理する一般廃棄物処分場に1989年1月から数カ月間、医療系廃棄物が埋め立てられたとの理由で18年末に出されたもの。さらに、08年2月6日の西部広域と環境プラントとの最終処分場堰堤築堤工事に係る事務打合せで、当時の環境プラントの河本社長が「第一処分場なんかね、あの中で火を何回も燃やしていますから」と述べています。1970年12月に野焼きは廃棄物処理法によって禁止されています。
(※は民報記者)
(つづく)