【9月20日付】岩美町で荒金鉱山犠牲者慰霊祭 歴史見つめ直し日韓友好を

 第78回忌荒金(あらかね)鉱山犠牲者慰霊祭(在日本大韓民国民団鳥取県地方本部主催)が10日、岩美町荒金地区の慰霊碑前で行われました。関係者や住民約人が参列しました。


 1943年9月10日の鳥取大地震で日本鉱業の鉱泥堰堤(荒金川)が決壊し、下流に住んでいた朝鮮人労働者とその家族28人、日本人37人、合わせて65人が犠牲となりました。


 民団県本部の黄龍也(ファン・ヨンヤ)団長は「韓国人労働者は、強制連行で鉱山に従事していて犠牲になった。この惨事は日本の植民地支配が原因の一つであり、過去をしっかり見つめ、日韓と東アジアの友好、平和のために努力が求められている」と述べ、「ヘイトスピーチやレイシズム集団のデモなど、同胞が攻撃にさらされ、一部メディアや出版物が『嫌韓』をあおり、友好と親善を閉ざそうとしている。正しい歴史認識と人権の尊厳が問われている」と訴えました。


 民団県本部常任顧問の薛 幸夫(ソル・ヘンブ)氏は、「荒金は強制連行で先輩たちが就労した在日の原点の地です。半強制的に渡航させられ、この地に暮らし、二十数名がこの下に眠っています。慰霊祭は歴史と記憶の継承です」と話しました。