2010年6月6日号

鳥取環境大学が公開講座 可燃ごみはエタノールに

  鳥取環境大学公開講座が5月15日、鳥取県立図書館で開かれ、同大学講師の佐藤伸氏が「鳥取のバイオマス資源とその利用」と題して講演しました。
 佐藤氏は、日本のエネルギー自給率は原発を除くと4%、石油の可採年数は50年ほどで、一次エネルギーの半分近くを依存している石油を、太陽光、風力、潮力などの自然エネルギーやバイオ燃料に転換する必要があると指摘しました。
 佐藤氏は、県内で製材所廃材が多いことに着目。キノコ(木材腐朽菌)を使ってリグニンを分解した後にセルロースなどを糖化して、エタノールを作る実験を紹介しました。
  さらに、新日鉄エンジニアリングが、自治体向けのごみ処理施設として、生ごみなどの食品廃棄物を分別回収してエタノールを製造するプラントを開発し、自動 車の燃料に使う計画を発表したことや、アオコなどの藻類から油分を抽出し、低コストでバイオ燃料を製造する「緑の油田」構想などに言及しました。

鳥取市長に共産党が申し入れ 可燃物処理施設は住民の声を聞け

  県東部広域行政管理組合(管理者・竹内功鳥取市長)が、同市河原町国英地区に計画している可燃物処理施設の建設問題で、日本共産党東・中部地区委員会と鳥取市議団は5月28日、竹内市長に地元住民の意思を尊重するよう申し入れました。
 塚田成幸地区委員長、村口英子、角谷敏男、伊藤幾子の各市議、田中克美岩美町議、川西聡八頭町議、地元の蓮佛治己氏(旧河原町議)が参加しました。 
村口市議は、竹内市長の諮問を受けた河原地域審議会が地元住民の意思を無視して、建設同意の申書を出したことを批判しました。「地元14集落の内13集落で中学生以上の6割を超す反対署名が集まり、1集落は集落の総意として反対を表明している」と指摘。
「管理組合構成市町の議会に推進決議を要請して回りから圧力をかけるようなやり方は、民主主義に反する」として、住民との話し合いを続けるよう求めました。 
竹内市長は「審議会には国英地区の代表がいて、実情を知らずに答申したとはいえない。(処理施設の問題は)それぞれの議会で決めること。今後も話し合いは続ける」と答えました。

鳥取県のNPT報告集会 被爆者らが米国の子どもらに証言

  原水協のNPT再検討会議鳥取県要請団の報告集会が5月22日、鳥取市のさざんか会館で開かれ、30人が参加しました。

 要請団3人のうち、県原水協の伊谷周一理事長、鳥取生協病院の斉藤基医師が報告し、日本共産党元南部町議の真壁容子さんのリポートが展示されました。 
太田忠誠県原水協事務局長は、県内の核兵器廃絶国際署名が4万人に迫っていることを報告し、「NPT再検討会議で核保有国の抵抗を抑えるためにも、5万人目標を達成しよう」と呼びかけました。
 伊谷氏は、ネバダの核実験場の視察、先住民や地元平和団体との交流、被爆者約50人がニューヨーク市内の学校で被爆証言をしたことを紹介。日本原水協の運動が、国連に被爆者と核兵器の問題を認識させるうえで、決定的な役割を果たしたことを強調しました。
斉藤氏は、ビデオとスライドを使って、ニューヨーク市マンハッタンで行われたパレードや街頭署名の様子、タイムズスクエアーの車爆弾テロ未遂事件に遭遇したことなどを紹介しました。

鳥取市議候補発表 共産党1議席増の4議席めざす

 

  鳥取県の日本共産党東・中部地区委員会は5月28日、鳥取市議選(1114日告示、21日投票、定数36)に公認候補4人を立てることを発表しました。  擁立するのは、現職の角谷敏男氏(58)=6期=と伊藤幾子氏(45)=1期=、新人で元市役所職員の金田秀己氏(56)と
旧鹿野町議の田中文子氏(66)です。 村口英子市議団長(68)=7期=は勇退。
現有3議席から1議席増の4議席をめざします。

琴浦町で公契約条例制定を考えるシンポ 野田市長が講演 生活できる賃金保障を

  鳥取県地方自治研究センターは5月29日、鳥取県琴浦町で公契約条例制定を考えるシンポジウムを開きました。

 千葉県野田市の根本崇市長が基調講演し、平井伸治知事、県建築連合会の作野篤志副会長を交えてパネルディスカッションしました。
 野田市長は、国交省と農水省の二省単価が下落し、建築労働者の賃金が10年で3割下落したと指摘し、公共工事、市の委託業務、指定管理者などで、低賃金と仕事の質の低下を防ぐために公契約条例が必要だったと強調。
9月に、実施にともない発生した課題(賃金の最低基準額引き上げ、雇用の継続、下請けいじめ防止など)を克服する条例改正をしたいと話しました。
 作野氏は「公共事業の減少、低価格落札、住宅メーカーによるダンピングなどで請負単価が下がり、建築職人の賃金は13年間連続下落で、生活が成り立たなくなっている」とのべ、公契約条例や家族の生活費を基準に所得保障する制度の実現を訴えました。
 平井知事は「野田市の公契約条例の制定に喝采を送りたい。議会での議論、法との整合性をふまえて、現場でできることをきちんとやりたい」とのべ、公共事業の最低制限価格引き上げなどを考えたいと話しました。

鳥取県の二十世紀梨が大打撃 国、県は所得補償を

  日本共産党鳥取県委員会の岩永なおゆき参院選挙区候補、市谷知子県議、増井久美、竹中寿健の両湯梨浜町議、青亀寿宏琴浦町議は5月22日、湯梨浜町の20世紀梨生産者の果樹園を訪れ、現状と要望を聞きました。 

県の調査によると、4月の低温の影響で着果率が低下し、収穫量が例年の8割程度の見込みです。
 生産者の男性(61)は、路地30㌃、ハウス15㌃で20世紀梨を栽培しています。
 「交配(花粉付け)して実が生った後、不用の実を摘果し、小袋掛けをする目安は、枝1㍍当たり8個です」
 男性は、日当たりの良い南側のナシ園で、順調に開花して花粉付けができ、例年通りに着果した様子を、枝を示して説明しました。
 次に北西側のナシ園を案内し「低温で開花が遅れたうえ、長雨で花粉付けが予定より3日間遅れ、着果していない枝が多い。不出来の実が多いし、枝ばかり伸びて来年から実がならなくなる」と、売れるナシが例年の2割程度と予測しました。
 市谷県議が県の無利子融資にふれると、男性は「無利子でも返せない。収入は主に妻の給料で、ナシの収入はわずか。コメのように所得補償を」と、国や県による直接助成を求めました。

共産党が県に申し入れ 二十世紀梨生産者に支援を

  日本共産党鳥取県委員会は5月25日、県に20世紀梨生産者への支援を申し入れました。

 岩永なおゆき書記長(参院選挙区候補)、市谷知子県議、増井久美湯梨浜町議、青亀寿宏琴浦町議が出向き、鹿田道夫県農林水産部長らが応対しました。 
県の調査によると、4月の低温の影響で着果率が低下し、収穫量が例年の8割程度の見込みです。2007年に1㌔304円だった市場平均単価が、昨年は220円に落ち込み、1反につき、労働費31万円を入れると38万円の赤字(JA鳥取中央試算)です。
高い技術と手間がいり、生産者の高齢化、後継者がいない現状から、20世紀梨産地の存続が危ぶまれています。
 党側は、実態調査、直接経費への補助、融資の返済猶予、国の特別交付金の支給、価格保障・所得補償などを求めました。
 鹿田部長は「収量は最盛期の3分の1になった。病害虫の防除経費の3分の1補助、無利子融資を予算計上した。返済猶予も金融機関に要請したい。国にも所得補償を要望している。手間のいらない樹種へ転換を始めている」と話しました。
 市谷県議は「農家の願いは所得補償です。高齢化のため、樹種転換も間に合わない」と懸念を表明しました。

岩永候補が西部建設業協会と懇談 建設業の保護・育成を

  日本共産党鳥取県委員会の岩永なおゆき参院選挙区候補、錦織陽子県議、岡村英治米子市議は5月18日、県建設業協会西部支部(野津一成支部長)と懇談しました。

 錦織県議は、建設業が社会資本の整備、災害復旧、耐震工事、雇用の面などで大きな役割を果たしているとして、「現状と要望を聞かせてほしい」と切り出しました。 
野津支部長は、公共事業の入札予定価格が12年前の7割に減少し、県の最低制限価格が予定価格の85%では利益が出ないと強調。「昨年度実施の公共工事で 20件を抽出調査したところ、9割が一般管理費が利益を上回る赤字になっていた。協会の会員は最盛期の半分になり、従業員も半減した」とのべました。
 県に対して、建設業者の実態調査と最低制限価格の(予定価格の)90%への引き上げを要望しました。
 岩永氏は、建設業は淘汰するのではなく、政策的に保護・育成する対象であり、再生産可能な価格で応札できるように公共事業を改革するために力を尽くしたいと話しました。

参院選挙区候補が公開討論 岩永氏 普天間の解決は無条件撤去

 

 青年会議所主催の参院選挙区候補公開討論会が5月24日、米子市文化ホールで開かれました。
 パネリストは、日本共産党の岩永なおゆき(53)、民主党の坂野真理(32)、自民党の浜田和幸(57)の3氏。経済・地域振興、教育・少子高齢化、外交・安全保障などについて、それぞれの意見をのべました。 
普天間基地問題について、坂野氏は、鳩山内閣は沖縄の基地負担を軽減し、一方で安全保障上、米軍の存在を確保しないといけないという議論に陥り、抜け出すことができなくなったとのべました。
 浜田氏は、米海兵隊は日本を守るためだけではなく、世界の問題地域にすばやく展開するためにいるのであり、テロ、大災害、疫病など、日本の安全保障にとって米軍は必要だとのべました。
 岩永氏は「米海兵隊は、日本を守る任務はなく、イラクやアフガニスタンで一般市民を殺戮している。沖縄における米軍による事件・事故の犠牲者は千人を超えている」と指摘し、普天間基地の無条件撤去こそ唯一の解決方法だと指摘しました。

鳥取県米子市と日本共産党 中学校給食、中学卒業までの医療費無料化実現を

 

鳥取県米子市議選(定数30)は6日告示、13日投票でたたかわれます。日本共産党は、岡村英治(57)=現=、松本松子(72)=現=、石橋佳枝(61)=現=の3氏が再選をめざします。6人超の激戦が予想されます。

 

米子市は、境港市とともに航空自衛隊美保基地を抱え、共用の米子空港が3年前から米軍使用施設に指定されました。鳩山内閣が、全国の自衛隊基地に普天間基地の訓練移転を表明するなか、党議員団と党組織は離着陸訓練などの基地化に断固反対しています。

 党の市民アンケートに「国保料が高すぎて、何のために働いているかわからない」「勤務で米子に来て(中学校)給食がないのに驚いた」「子どもの医療費を無料にして。子どもには少しがまんさせています」などの声が寄せられています。

 

党市議団はこの間、①不燃物最終処分場への処分量が大幅に減っていることを指摘し、業者への委託料を適正化するよう追及し、市の負担を1億3千万円軽減② 国民健康保険証取り上げ中止を要請し、歳以下の子どもの保険証取り上げをやめさせ③下水道基本料金400円引き上げや、ごみ有料化に反対④学童保育の全 小学校区設置、夏・冬・春休み開設や、中小業者の仕事興しとして小規模工事希望者登録制度を実現―など市民のくらしを守り、要求を実現するため奮闘してき ました。

 市議団は党支部、後援会とともに、①国保料1世帯1万円引き下げ(市予算の0・5%)②中学校給食の実施③中学卒業までの医療費無料化(市予算の0・2%)④住宅リフォーム助成で仕事興し―などの政策を訴えています。

2010年6月13日号

鳥取市で国民投票法反対 普天間基地は無条件撤去を

 

 憲法改悪反対鳥取県共同センターは国民投票法施行日の5月18日、凍結・廃止を求めてJR鳥取駅北口で宣伝しました。合わせて普天間基地の無条件撤去を求める署名に取り組みました。
  共同センターの近藤衆平事務局長は、国民投票法の問題点について①最低投票率制度がなく、少数の賛成で憲法改定が成立②白票や無効票は除かれ、有効投票の 過半数で決定③有料意見広告は野放し④公務員・教育者の運動に対する規制の可能性⑤広報協議会が議席数に応じて構成―を指摘しました。
 普天間基地署名に応じた男性(75)は「戦後60年以上たってなお、アメリカ軍が駐留しているのはおかしい。冷戦が終わり〝ソ連や中国が攻めてくる〟が通用する時代ではない。経済的にも友好関係が必要で、軍事力に頼るのはよくない」と話しました。
 国民学校4年生で終戦を迎えたという男性は「ほかのことは我慢しても、憲法9条だけは譲れない」とのべました。
 普天間基地は分散して国民全体で負担すべきと言っていた男性(71)に、「アメリカに受け入れ先がある」と言うと、「その通りだ。ぜひ、そうしてほしい」と話しました。

境港市原水協が美保基地に申し入れ 米軍訓練の分散移転やめよ

 


 境港市原水協の明石孝男代表や憲法改悪反対西部地区共同センターの大谷輝子代表ら10人は5月20日、航空自衛隊美保基地(田中淑智司令)に出向き、美保基地への在沖縄米軍訓練の分散移転などに反対を申し入れました。
 日本共産党の錦織陽子県議、定岡敏行、松尾好行の両境港市議が同席しました。
 参加者は、2007年に美保基地で初の日米共同統合演習がおこなわれ、普天間基地から米軍のC130輸送機が家族60人を乗せて飛来したことをあげ、米軍訓練移転への反対を表明しました。
 さらに、米子鬼太郎空港(美保飛行場)の米軍への提供撤回、NLP(夜間離着陸訓練)予備基地化反対、平和友好の空の玄関口として位置付けを要請し、住民への中四国防衛局の回答を要求しました。
 応対した中村信芳防衛事務官は「司令や中四国防衛局に伝える」と答えました。住民への回答は確約しませんでした。

女性キャラバンが鳥取県入り 中学卒業まで医療費無料に中学給食実現を

  参院選勝利をめざす日本共産党中国ブロック女性キャラバンが5月19日、鳥取県入りし、米子、境港両市内を宣伝しました。 

22人が参加し、松本松子、石橋佳枝の両米子市議、江田加代日吉津村議、真壁容子元南部町議、女性後援会、業者婦人後援会が訴えました。
 NPT(核不拡散条約)再検討会議要請団の鳥取県代表としてニューヨークに行った真壁さんは、「志位和夫委員長がアメリカに渡り、米政府に普天間基地の無条件撤去を訴えました。いま、日本政府がやるべきことは、沖縄県民・日本国民の立場で米政府にはっきりとものを言うことではないでしょうか」と呼びかけました。
 松本市議は「普天間基地のもって行き場は日本にはありません。憲法9条を生かして、米軍基地も核もない日本をつくりましょう」と提起。米子市の母親たちの願いである、中学卒業までの医療費無料化、中学給食の実現を訴えました。

県西部森林組合と懇談 岩永書記長松くい中防除は緊急

  日本共産党の岩永なおゆ書記長は5月27日、錦織陽子県議、亀尾共三南部町議とともに南部町の県西部森林組合を訪れ、生田公良組合長と懇談しました。

 県内では、松くい虫防除事業(空中散布など)が5月31日から全県下で始まります。県森林組合連合会の談合疑惑を受け、県は入札を指名競争から一般競争に切り替えました。
 県西部3市町で防除事業への入札者がなく、県は入札を自粛している県森連へ協力を要請しています。
 生田組合長は「スパウタ―(噴霧器)は県森連からの借用で、薬剤(MEP80)も県森連が一括購入している。地域の森林組合で防除を受けると、経費が高くつく。柿の交配に使うハチの時期を避け、悪天候で集合をかけた人夫に帰ってもらうこともある」と現状を話しました。
 マツノザイセンチュウ(松くい虫)に強い抵抗性松が作られていて、コストが下がれば順次植え替えていきたいとのべました。

政策金融公庫と懇談 中小企業の苦境を救って

  日本共産党の岩永なおゆき書記長は5月26日、日本政策金融公庫鳥取支店を訪れて懇談しました。伊藤幾子鳥取市議が同席しました。

 同金融公庫は、2008年10月、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、国際協力銀行が統合して発足しました。
  中小企業事業について統括課長は、収益を目的としない公共機関として、信用保証協会百%保証のセーフティーネット資金、民間の金融機関が引き受けない劣後 ローン(会社が倒産した場合に回収が最後になる。上限2億円)などを扱い、地元中小企業の経営を支えていると指摘。昨年度は、債務超過などになったサービ ス業や製造業の4社に、将来性などを審査したうえで、劣後ローンを融資したことを報告しました。
 統括課長は、電気製品や自動車部品を作る会社の社長が、今年1、2月まで連続18カ月売上が減少し、オイルショックより酷かったが、雇用調整助成金のおかげで人員を削減せずに済み、技術のレベルを落とさずに持ち直すことができたと言ったことを紹介しました。
 岩永氏は、党の5つの経済提言を話し、引き続き中小企業の苦境を救ってほしいと要望しました。

県が養護学校教室増築を予算計上 共産党の予算要望が実現

  県6月補正予算に、特別支援学校教室不足解消事業が盛り込まれました。

 事業概要は、児童生徒数の増加による教室不足が著しい米子養護学校の校舎(教室)の増築で、2010年度と11年度の2カ年に約5億円の事業費が計上されています。
 米子養護学校は現在、教室を間切りにして8教室を、他の目的の部屋を転用して3教室を新たに確保して対応しています。
 日本共産党県議団の市谷知子団長は「6月補正予算に対して、特別支援学校からの『入学の増加にともない、教室が足りなくなっている』という声を取り上げ、教室の増築と教員の増員を要望しました。教室の増築が実現することになり、喜んでいます」と話しています。
 5月6日には、市谷県議、伊藤幾子鳥取市議が鳥取市の県立白兎養護学校を視察し、盛本裕子校長と懇談しました。
 白兎養護学校は、知的障がいを抱えた子どもが対象です。
 最近は、中等部、高等部の入学生が増える傾向にあり、高等部には106人の生徒がいます。うち4人は訪問教育です。
 盛本校長は「その子の発達に応じたていねいな支援ができる、養護学校に対する理解がすすんだ結果ではないか」と話しました。

米子市議選告示 岡村、松本、石橋の3候補が奮闘

  米子市議選(定数30、立候補36)が6日告示され、日本共産党の岡村英治(57)=現=、松本松子(72)=現=、石橋佳枝(61)=現=の3氏が立候補しました。

 3氏は、不燃物最終処分場の委託料適正化を求め、1億3千万円を軽減するなどの実績を語り、①国保料1世帯1万円引き下げ②中学校給食の実施③中学卒業までの医療費無料化④住宅リフォーム助成で仕事興し⑤米子空港の米軍訓練基地化断固反対―の政策を訴えました。
 松 本氏は、県内の国保資格証の発行の半分を米子市が占める現状を告発し、行政の仕事は、医療にかかれなくて困っている人をなくすことではないかと主張。「米 子市は、国の国保財政調整交付金を全額国保会計に繰り入れていません。わが党は全額繰り入れを求めてきました」と訴えました。

石橋氏は、特別養護老人ホームをつくろうとせず、高い介護保険の保険料・利用料を減免しようとしない、米子市の冷たい姿勢を批判しました。

岡村氏は、普天間基地の米軍訓練を全国に移転させようとしている政府に対し、米子市として米子空港の訓練基地化に断固反対するようただしたいと訴えました。


2010年6月23日号

決起集会で岩永候補

  日本共産党鳥取県東・中部地区委員会は14日、鳥取市で決起集会を開き、60人が参加しました。参院選勝利全国いっせい決起集会・志位和夫委員長報告DVDを上映。岩永なおゆき参院選挙区候補らが決意を表明しました。

 岩 永氏は、菅内閣の岡田外相が普天間問題は地元の同意がなくてもすすめると言ったこと、昨日の農業政策討論会で自民党の国会議員が消費税増税を民主党と競っ ていたことをあげ、「米国と財界に国民の立場でものが言える日本共産党の躍進で普天間基地の無条件撤去、消費税大増税トップを」と呼びかけました。
 7月に町議選が迫った田中克己岩美町議、11月に市議選がある角谷敏男、伊藤幾子の両鳥取市議、田中文子、金田秀己の両鳥取市議候補が決意を表明しました。

テレビ討論会で岩永候補訴え 中海テレビで各候補と討論

  米子市の中海テレビ「参院選挙鳥取選挙区の予定候補者に聞く」が19日生放送され、日本共産の岩永なおゆき氏(53)、民主党の坂野真理氏(32)、自民党の浜田和幸氏(57)が各テーマについて討論しました。

 

 (質問)普天間基地問題の解決について―

 岩永氏は「沖縄県民の84%が辺野古移設に反対で、9万人の県民大会が開かれ、知事はじめすべての市長村長が参加した」として、日米合意を白紙撤回し、本腰で米国と無条件撤去の交渉をするべきだとのべました。
  浜田氏は、日米同盟の中でアメリカ軍が日本の安全を確保するために役割を果たしているとして、「沖縄は米軍基地が密集して負担が多い。鳩山首相は国外、県 外といって辺野古沖に戻ってきた。沖縄の人の気持ちをもてあそんだ。米軍基地のあり方をしっかり協議し合意を守る」とのべました。
 坂野氏は、鳩山政権の迷走を詫び、沖縄の負担軽減に努めたいとのべました。
 浜田氏は、岩永氏に対して、普天間基地撤去・米軍基地全廃を言うが、日米同盟での米軍の役割をどう考えているか聞きました。
  岩永氏は、普天間基地は米占領下に銃剣とブルドーザーで国際法に違反して住民の土地を奪ってつくった基地であり、無条件撤去は当然と指摘。米海兵隊は日本 防衛の任務がなく、菅首相が野党時代に「抑止力とはあまり関係がない。海兵隊は即座に(米国へ)もどってもらいたい」と言ったことを紹介し、憲法9条に 立った平和外交に転換するよう主張しました。

 (質問)政治とカネの問題について―

 岩永氏は、小沢民主党元幹事長の土 地購入費4億円の出どころはどこか、ダム工事受注の見返りとしてゼネコンからのヤミ献金があったのではないか―などの疑惑、鳩山元首相の9億円の使い道の 疑惑があり、証人喚問に応じるべきだとして、金権腐敗政治の温床になっている企業団体献金の禁止、政党助成金の廃止を主張しました。
 浜田氏は「国民は納得していない。お金の出どころ、使い道について政治家として説明する責任がある。自民党も似たようなものだが、一人ひとりの良心が問われる。(政治資金の)情報公開が欠かせない」とのべました。
 坂野氏は、違法ではないが説明するかどうかは小沢氏が決めることだとしました。 
岩永氏は両氏に、消費税の税収が224兆円で法人税の減収が208兆円だったことを紹介し、消費税増税と法人税減税がセットで議論されていることについて質問しました。
 坂野氏は、消費税の逆進性を認めつつ「消費税引き上げの余力はある。低所得者に払った消費税を還付するとか、食料品・生活必需品の税率を下げるなどの議論が必要だと思う」と答えました。
  浜田氏は「赤字国債依存ではいきづまる。財政再建は必要。早く克服しないとギリシャのようになる。社会保障の財源をどう確保するか。一つは、高い法人税を 減税して経済を活性化すれば税収がのびる。もう一つは社会保障の財源確保のために消費税をというのは理解が得られると思う。消費税の10%は自民党が先に 提案したものだ」と答えました。
 岩永氏は、消費税10%にしても法人税を(15%)減税すれば、残りは2兆円で子ども手当の財源も出ないと話しました。
 その他に、景気回復、福祉、医療、子育て、環境・エネルギー問題、北東アジアとの関係、日本の将来ビジョンなどについて討論しました。
  岩永氏は、景気回復や将来ビジョンについて「大企業の内部留保230兆円を、派遣労働者の正社員化、中小企業の下請け単価の引き上げ、大企業の税・社会保 険負担をヨーロッパ並みにし、中小企業に賃金助成して最低賃金を千円にするなど、社会に還元」するよう主張。「経済の6割を占める個人消費が温まり、景気 が回復し、物が売れるようになるのは大企業にとっても必要なこと」とのべ、大企業中心・アメリカ言いなりの異常な政治をただし、安保条約を廃棄し、アメリ カとは友好条約を結びたいと話しました。

業者後援会で岩永候補

  鳥取市の日本共産党業者後援会は17日、岩永なおゆき参院選挙区候補を招いて決起集会を開き、14人が参加しました。 

岩永氏は、菅新政権について、普天間基地問題は日米合意を実行する、財界の求める消費税増税と法人税引き下げをすすめる―「アメリカと大企業への忠誠・追随にふみだした」と指摘し、日本共産党の躍進で打破しようと呼びかけました。
 建設業関係者は「仕事がなくなり、4月の人員整理で会社を首になった」、建築業者は「住宅の新築がない。リフォームも少ない」と話しました。
 杖をつく建築作業員は「軽度だと言われ障害者認定も受けられない。仕事は半人前しかできない」と嘆き、ダンプ運送業者は、日当は10年前の6割で、軽油代は5割上がったとつぶやきました。
 消費税増税が話題になりました。
後 援会の川本善孝事務局長は「デフレで物が売れず、企業は人件費削減でコストダウンしている。賃金が下がり、購買力を失っているときに、消費税増税は、いっ そう経済を収縮させる」とのべました。参加者は、消費税10%では小さい業者はみんなつぶれてしまうと口々にのべ、消費税増税反対で選挙をたたかおうと意 思統一しました。


2010年7月4日号

6月定例鳥取市議会 角谷敏男議員が農業で質問 所得補償は地域実情考慮を

  6月定例鳥取市議会で16日、日本共産党の角谷敏男議員は、農業者戸別所得補償制度、日米FTA(自由貿易協定)、輸入米(MA米)、果樹低温被害などについて一般質問しました。

  角谷議員は、①戸別所得補償は、コメの生産費を1俵13703円と見積もり、農水省の発表より3千円も低く、補償額が少ない。過剰米が発生し、卸業者の買 いたたきが起こっている②転作作物への補償が米粉、エサ米以外は大幅引き下げとなり、麦、大豆などの自給率向上に反する③戸別所得補償は、日米FTAなど の輸入自由化と一体であり、輸入促進で補償額がウナギ登りになる。輸入米の全量輸入は義務ではない④農業予算全体が削減され、共済、耕作放棄地対策、鳥獣 対策などが削減され、農業に打撃となっている。果樹低温被害対策として、融資の返済猶予、共済の加入と拡充をすすめ、廃園を防ぐよう求め、市長の見解をた だしました。
 竹内市長は「戸別所得補償は地域の実情にあった交付金額にするよう要望している。ソバなどの転作作物の交付額が大幅減額に なった。地域の実情に応じた単価設定をしてほしい。共済、災害補償、鳥獣対策など必要な予算は要望したい。果樹危害は返済猶予を県に要請したい」と答えま した。

村口議員が可燃物処理場で質問 処理場は地元との協定守れ

  6月定例鳥取市議会で17日、日本共産党の村口英子議員は、県東部広域行政管理組合(管理者・竹内功市長)が河原町国英地区に計画している可燃物処理施設整備事業について一般質問しました。

 東部広域の依頼で市が河原地区審議会に諮問した事業の推進について、地域審議会は5月18日、施設建設の推進を答申しました。
  村口議員は、地域審議会の設置規約に住民の意向把握に努めることが明記されているが、反対住民の意思が反映されていないと指摘。「国英地区の中学生以上の 住民の6割が反対署名をしている。審議会委員が反対住民の意見は聞けないかと言ったら、事務局が普段の活動で聞くよう求めたということだ。審議会で聞くこ とはできた」と主張しました。
 竹内市長は「地域の意見は日常の中で把握できる。決定は重く受け止めないといけない」と答えました。
  村口議員は、八頭環境施設組合(管理者・竹内功市長)と国英地区5集落(他に旧郡家町2集落)が交わした「次期施設は本施設(クリーンセンターやず=09 年6月休止)及びその周辺には設置しない」との協定を反故にするのかとただし、竹内市長は、話し合って事業の前進をはかりたいと答えました。

伊藤議員が国民健康保険で質問 医療費窓口負担の減免制度を

  6月定例鳥取市議会で17日、日本共産党の伊藤幾子議員は、国民健康保険の一部負担金(医療費の窓口負担)の減免制度確立、公契約条例の制定について一般質問しました。

 鳥取市は、国保法第44条にもとづいて一部負担金減免の申請用紙を作成していますが、運用基準がないために出された申請を不受理にするなどの事態が起こっています。
  伊藤議員は、国保加入者が自営・農林水産業者より無職者の占める割合が多くなり6割近くに達し、国庫負担が5割から25%に半減したために、保険料が上が り続けて滞納が増え、医療費が高くて医療にかかれない加入者が増えている現状を示し、運用基準をつくって減免を可能にするよう要請しました。
 竹内功市長は「高額療養費受領委任払制度、貸付制度、生活保護もあり、国が出す基準を見ながら対処したい。家庭の負担軽減のためにも中学卒業まで子どもの医療費助成をしたい」と答えました。
 伊藤議員は、国が出した基準に「低所得」が含まれない場合に盛り込むよう要望しましたが、竹内市長は即答を避けました。
 公契約条例制定について竹内市長は「考えていない。国や他の自治体の動向を見たい」と答えました。

6月定例県議会 県議会で市谷議員が質問 米軍訓練の移転にノーを

  6月定例鳥取県議会で17日、日本共産党の市谷知子議員は、普天間基地問題、果樹低温被害対策、特別支援教育、廃棄物処理施設設置手続条例、住宅ローン支払い困難者の公営住宅への入居、国保短期保険証の窓口留め置きについて一般質問しました。

 市谷議員は、沖縄の歴史と現状を紹介し、「国民の安全を脅かす基地はどこにもいらない」とのべ、普天間基地の無条件撤去、米子空港の米軍基地化撤回・NLP(夜間離着陸訓練)基地化反対を求めました。
  平井伸治知事は、米子空港の米軍施設指定に関する3月議会の(錦織陽子議員の)議論を受け、自衛隊に関する情報は軽微なものも事前に情報を提供するよう国 に約束を取り付け、全国知事会でNLP問題を取り上げ、北沢俊美防衛大臣が米軍に善処を求めるとのべたことを紹介。米軍訓練移転は、国が個別・具体的な案 を出して該当県が真摯に検討することを、知事会と国で申し合わせているところだとして、受け入れ拒否も米軍施設指定の撤回もしないと答えました。
 市谷議員は、果樹低温被害対策について特別所得補償、購入済みの農薬への追加防除助成、経営安定資金の利子補給などを要望。平井知事は、関係機関と相談して柔軟な対応をしたいと答えました。
 特別支援教育の通級指導教室について、横濱純一教育長は「障害児の送り迎えは検討する」、門前浩司総務部長は「教員加配の要望には予算措置したい」と答えました。
 林由紀子福祉保健部長は、短期保険証6538世帯のうち2440世帯(37・3%)が未交付であり、市町村に対して電話、家庭訪問で対応し、減免制度も周知するよう助言したいと答えました。
 市谷議員は、住宅ローンが払えず自宅が競売に出された家族が市営住宅を断られたことをあげ指導を求めました。松田佐惠子くらしの安全局長は、入居は可能であり市町村に県の方針を伝えると答えました。
 市谷議員は、住民の合意が得られないまま廃棄物処理施設の申請がすすんでいる問題を指摘。法橋誠生活環境部長は、基準を超える騒音がある問題を認め、「必要な調査はしたい。住民の合意が得られるよう県が間に入って十分な調整をはかりたい」と答えました。

錦織議員が質問 最低制限価格は90%前後にと知事

  6月定例鳥取県議会で17日、日本共産党の錦織陽子議員は、県公共工事の最低制限価格90%への引き上げ、県庁舎修繕等契約希望者登録制度、工業高校・高 等技術専門学校の土木・建築関連課のあり方、マツクイムシ防除と薬剤散布の入札、原子力行政について一般質問しました。

 平井伸治知事は、最低制限価格は90%(現行85%)前後に上げたいと答えました。
 錦織議員は、小規模修繕希望者登録制度の趣旨を考慮して、入札資格業者に限る県制度の資格の緩和を求めました。河原正彦統轄監は、品質確保、施行の履行の点から、入札資格は要件からはずせないと答えました。
 工業高校の土木・建築関連の学科が昨年、大幅な定員割れになり、専門学校の訓練生が減少していることを受け、山根淳史商工労働部長は、養成機関が他になく業界から存続の要望の強い専門学校の見直しについて「職業訓練のあり方検討会」で慎重に検討したいと答えました。
  マツクイムシ防除について、鹿田道夫農林水産部長は、談合防止のため一般競争入札に変えたが、業者への事前研修・技術指導が必要で、高木への目印の旗付け の単価が安すぎたり、悪天候による作業の繰り延べなどが経費算入されていないなどの問題が受注者から指摘され、実態をみて対応を決めたいと答えました。
  錦織議員は、琴浦町の住宅リフォーム助成制度について、1年余りで191件、1380万円の交付決定額、世帯数の3%に及び、経済波及効果が高いとして制 度の導入を求めました。平井知事は「木の住まいづくり助成事業(県産材使用)を毎年拡大し、リフォームも対応している。税を使うには政策目的が必要」と答 えました。
 錦織議員は、島根原発点検漏れ問題を受け、知事の見解をただし、①鳥取県側の住民説明会②プルサーマル計画の中止③国の原子 力推進機関から独立した規制機関の確立④原発依存のエネルギー政策の転換、自然エネルギー利用拡大の本格的取り組み―を中電および国に求めるよう要請しま した。
 平井知事は「住民説明会は島根県側でおこなった。原発増設計画、プルサーマル計画はエネルギー基本計画の中で国民的に議論すべき。原子力安全・保安院と原子力安全委員会の二重チェックがある」と答えました。
 錦織議員は、二重チェックがあっても点検漏れを見逃した点を重視すべきだと指摘し、独立機関の必要性を強調しました。

鳥取市が可燃物決議 角谷市議が反対討論、循環型の取り組みを

 

 鳥取市議会は6月定例会最終日の23日、可燃物処理施設建設を推進する決議を可決しました。
 決議は、河原地域審議会、東部広域行政管理組合議会に続くもので、行政側が施設建設に反対する住民(建設予定地の国英地区)への包囲網を広げる結果となっています。
 日本共産党の角谷敏男市議は、決議に対する反対討論に立ちました。
 角谷市議は、審議会が反対する集落の住民の意見を聴取せず、公正な審議がなされなかったことを指摘し、決議第2項目の「関係集落の住民の方々にあらゆる情報を提供するとともに、十分な話し合いを行うこと」の履行を求めました。
  次に、関係集落住民の要求は、八頭環境施設組合(管理者 竹内功鳥取市長)との協定(クリーンセンターやず跡地とその周辺に可燃物処理施設を建設しない) の履行であり、議会が行政の後押しをすることは、行政にたいする不信と混乱を招き、事態の打開を困難にすると主張しました。
 最後に、ご み問題の解決のためには、①国のすすめるごみ処理施設の広域化・大型化をやめ、②複数の小型焼却施設を設置し、住民の目が届き、住民の関心と協力が得られ るようにして、③分別・回収を徹底し、生ごみのたい肥化、事業系ごみの再資源化など循環型の取り組みをすすめることだと強調しました

鳥取県議会最終日 市谷、錦織が反対討論

 

 鳥取県議会で6月定例会最終日の23日、日本共産党の市谷知子、錦織陽子の両議員が議案に対する反対討論をしました。
  市谷議員は、境港市の夢みなと博覧会で建設された「みなと温泉館」の売却について、①年々利用客(年間10万人)がのびており、機械設備更新の経費が膨大 だからといって、資産価値2億円を1億円あまりで、障害者の利用を有料化し、雇用の継続契約がなく、経営不安が指摘される業者に売却するのは、住民サービ スの低下につながる②安易な理由で県民の税金を使って建設したことは、税金の使い方、県の財産に対する考え方が軽すぎる―として反対しました。
 さらに「備蓄米買入と米価の回復・安定を求める意見書」提出の陳情について、採択を求めて討論しました。
  市谷議員は、米価暴落の最大の原因は、安くて危険なミニマムアクセス米を77万㌧(中国地方の生産量より多い)を輸入し、大手流通企業による買いたたきを 野放しにしているからだとして、「米価引き下げ政策をとりながら、所得補償制度を実施することは、さらなる財政出動を招く」と指摘。政府目標100万㌧の うち30万㌧は主食用に不向きとして、さらに30万㌧買い入れて米価暴落を食い止めるよう主張しました。
 錦織議員は、補正予算について、私立中学校授業料への県の独自助成、口蹄疫緊急対策、広域特別養護老人ホーム建設など県民の切実な要求に基づく予算案であり、概ね賛成としたうえで、授業料助成に保護者の所得要件を検討するとした附帯決議に反対しました。
  錦織議員は、高校授業料無償化に関連して就学支援制度を求める陳情、保育制度改革と子育て支援策に関する陳情、高校専攻科の存続を求める陳情、公契約条例 を求める陳情、年金受給資格期間の25年から10年への短縮を求める陳情の採択、中学校卒業まで子どもの医療費助成の拡充の採択、脳卒中対策基本法の早期 制定を求める意見書の採択を求めました。

鳥取市で最低賃金引き上げ宣伝 最低賃金の引き上げは景気対策

  鳥取県労働者組合総連合は6月22日、JR鳥取駅北口で「最低賃金の引き上げで貧困の解消と景気の回復を」の署名宣伝に取り組みました。

 近 藤衆平事務局長は、菅内閣が自民党とともに消費税10%にふみ出そうとしていることについて「賃金が後退し続け、購買力が落ちて物が売れない状況で、消費 税を上げれば、いっそうデフレがすすみ経済が悪くなる。法人税減税の穴埋めでは社会保障もよくならないし、財政再建もできない」と強調し、消費税増税に反 対しようと呼びかけました。 
 田中暁議長は、最低賃金時給千円の実現に必要なコストは6兆円弱で、20兆円の経済効果があるとして、最大の景気刺激策だと訴えました。

消費税反対署名 日本共産党

  日本共産党は、消費税増税反対の署名を始めました。

 消費税増税は、財界が出した法人税減税の要求に応えるもので、2007年ベースで法人税が40%から25%に引き下げられれば9兆円の減税になり、消費税の増税分11兆円のほとんどが穴埋めに消え、財政再建も社会保障の財源確保もできないことが明らかになっています。
 さらに、①所得の低い人ほど負担が重くなり、失業者や、わずかな年金のお年寄りにも襲いかかる②身銭を切って消費税を払っている中小業者の経営が破たんする③消費不況が深刻になりくらしも経済も破壊される―という問題点があります。
  不況克服には、非正規労働者の正社員化、中小企業の下請け単価引き上げ、最低賃金の引き上げ、中小企業・農林水産業支援、社会保障の拡充で、経済の6割を 占める個人消費を伸ばすことが効果的であり、巨額の内部留保をもつ大企業に応分の負担を求めることが重要な課題となっています。

鳥取県を平和行進が出発 核兵器廃絶へ

  2010年原水爆禁止国民平和大行進富山・広島コースが10日、鳥取県のJR岩美駅を出発しました。コースの通し行進者は、原水爆禁止東京協議会の渡邉正郎さん(62)、県内行進者は天木孝弘さん(67)です。

 出発式で、伊谷周一平和行進実行委員長は「県内の被爆者は約470人、平均年齢は81歳になりました。NPT再検討会議の重要な成果を引き継ぎ、原水爆禁止世界大会を大成功させましょう」と呼びかけました。
 20人が炎天下の中、通し行進者を先頭に元気よく行進。渡邉さんは、横断幕を握り、「平和が一番 なくせ核兵器」「憲法九条を守ろう 平和大好き」と書いた2本の旗を背に立てながら行進しました。文句は家族で決めたもので、末娘が手書きし、妻が筆で清書しました。
 訪問した岩美町役場では、榎本武利町長はじめ副町長、教育長の歓迎を受けました。
 榎本町長は「核兵器廃絶は町民、町議会上げての姿勢で取り組んでいます。みなさんの行進が、被爆体験を風化させず、核兵器廃絶にむけ、国民の声を広げる力になると確信しています」とあいさつしました。

鳥取県に平和行進入る

 

兵庫県からの引き継ぎ式


 2010年原水爆禁止国民平和大行進富山・広島コースが9日、鳥取県入りしました。10日から20日の間、県内を行進します。
 岩美町のJR東浜駅で引き継ぎ式が開かれ、兵庫、鳥取両県から20人が参加しました。
  兵庫県の西岡幸利平和行進実行委員長があいさつし、「NPT(核不拡散条約)再検討会議に要請するとともに、日本高齢者NGO会議代表委員として国連に高 齢者権利条約(秋に原案を発表)についても要請し、〝核兵器のない平和な世界に暮らすことができる権利〟を取り入れたいとの返事をいただいた」と話しまし た。森垣修但馬地区実行委員長もあいさつしました。
 鳥取県の伊谷周一平和行進実行委員長は「第13回原水爆禁止世界大会に参加して以来、今年で連続44回目の参加になります。NPT要請団に被爆者として参加し、重要な成果を得ました。この成果を発展させるために世界大会を成功させましょう」と呼びかけました。
 通し行進者の渡邉正郎さんは、電子顕微鏡などをつくる理化学機器メーカーの日本電子で40年以上働き、JMIUの労働組合活動もしてきました。
 08年は、北海道・東京(日本海コース)を通し行進しました。
 6月10日に富山県朝日町を出発し、それぞれの県の特徴について語りました。
  「富山では、休憩時間に募金と署名を訴えてまわりました。石川では、役場が通年を通してペットボトルで市民から募金を集め、署名もたくさん集めていまし た。福井では、医療生協の若い人たちがリコーダーを吹いて華やかな行進でした。京都は平和コールを上げながらのにぎやかな行進で、夜はキャンドル行進をし ました。兵庫では、行進の行く先々に折り鶴、署名、募金を携えた人々が待ち構えていました」


2010年7月18日号

境港市で吉井衆院議員が演説 消費税増税反対は共産党へ

  日本共産党の岩永なおゆき参院選挙区候補は1日、吉井英勝衆院議員とともに米子市内のスーパー前2カ所で街頭演説し、境港市で個人演説会を開きました。

  岩永氏は、消費税増税は大企業減税の穴埋めであり、庶民の生活と中小企業の営業を破壊し、消費不況を深刻化するものだと指摘。「大企業・大金持ち減税をや めれば消費税増税なしで財政が確保できる。消費税増税反対の人は党派を超えて、日本共産党と岩永へ投票を」と呼びかけました。
 吉井氏は、消費税導入が争点になった1988年の参議院補欠選挙(大阪選挙区)で、自民党と社会党の候補を破って当選したことを紹介し、「1人区を3人で争う構図は同じです。
民主党を支持した人も自民党を支持した人も比例は日本共産党、選挙区は岩永へ」と訴えました。
  大企業を税金で支援しても、日本には研究開発の拠点しか残らず、海外に工場をつくり国内に産業が育たないとして、危険な原発を再生可能エネルギーに置き換 えることは重要な課題であり、建物の屋根や米軍基地撤去跡地に太陽電池パネルを設置すれば、まちの工務店も潤うと語りました。

岩美町議選  貧困なくす町政に 日本共産党の田中克美氏再選めざす

  岩美町議選(定数12)は13日告示、18日投票でたたかわれます。日本共産党は、田中克美氏(62)=現=が8選をめざします。

 岩美町は田中町議の積極的提案もあり、保育料は鳥取市より1万円安く、国保税も据え置きを続けています。公共事業は、学校や保育所の整備、圃場整備、下水道事業など生活密着型をすすめてきました。こうした前進が、「自立」を選択した背景にあります。
 この4年間では、燃油高騰対策で漁業者へ直接支援を全国に先駆けて実施、学校給食センターの直営を継続、ケーブルネット事業をテレビ、インターネットとも終端装置の工事費を全額町負担で実施しています。
  田中町議は、漁協と懇談し、町長へ申し入れるなど漁業者への直接支援に尽力し、学校給食問題では議会の議論をリードし、少数だった直営賛成議員を多数派に 変え、ケーブルネット事業ではテレビが見えない家庭を一戸もつくらないようにと繰り返し支援を求め、助成期間の延長も実現しました。
 田中町議は「貧困をなくす町政に」と負担の軽減を提起し、町営住宅家賃の減免などが今年度実現しました。医療費の窓口負担軽減なども今後検討するとの町長答弁をひきだしています。
 田中町議は、党支部、後援会とともに、①国保の窓口負担減免など町民負担の軽減②学校給食費の軽減など子育て支援③農漁業への支援―などの政策を訴え支持を呼びかけています。

紙智子参院議員が来鳥 二十世紀梨農家と懇談 激甚災害の適用を

 

 日本共産党の紙智子参院議員(党農林・漁民局長)は4日、鳥取県入りし、岩永なおゆき参院選挙区候補とともに鳥取市若桜街道で演説し、湯梨浜町で二十世紀梨生産者らと懇談しました。
 懇談には、岩永氏、市谷知子県議、増井久美、竹中寿建の両湯梨浜町議、青亀寿宏琴浦町議が同席。仙賀芳友副町長、JA鳥取中央の湯梨浜営農センターの田中洋一センター長、二十世紀梨生産者が応対しました。
 紙氏は、二十世紀梨の低温被害の現状と対策、要望について聞きました。 
 生産者は「4月10日までに交配した果樹はよかったが、それ以降に交配した果樹は雨と低温のため着果不良で、玉太りが悪く、変形果も多い。進物用のナシの生産量が顧客の注文に足りるか心配だ」と話しました。
 二十世紀梨の市場価格は低迷し、生産者は進物用のナシで生産費をまかなっています。
 仙賀副町長は「高齢化した生産者がナシの木を切らずにすむように激甚災害として扱って、産地を保護してほしい」と要望し、市場レベルで生産費をまかなえる価格保障制度の創設を求めました。
 紙氏は、産地を守るための国の支援が必要であり、国会で取り上げたいと答えました。

岩美町で岩永候補囲んでつどい 消費税増税世論を味方に

  鳥取県岩美町の日本共産党岩美支部は9日、岩永なおゆき参院選挙区候補を囲んでつどいを開きました。岩美町では13日告示で町議選がたたかわれ、田中克美町議(62)が再選をめざしています。

 岩永氏は、「大企業減税のための消費税増税」をマスコミも無視できなくなり、財政再建も社会保障の財源もできなとわかった有権者のところで変化が起きているとして、躍進のチャンスだと訴えました。
 参加者から「日本は900兆円近い借金があり、不景気で法人税も減っている。どう財政再建するのか」「消費税はいつから増税か」「過疎化をどう食い止めるのか」などの質問が出ました。
 岩永氏は「日本の国債は、ほとんどが国内で保有されており、外国資本が逃げて破綻したギリシャとはちがう。財政再建の軌道に乗せることができれば、借金は減る」と説明しました。
 そのうえで、軍事費や無駄な公共事業の削減、株の配当を1割から3割に見直す、大企業に応分の税・社会保障負担を求めるなどの政策で、7兆円から12兆円の財源ができると指摘しました。

鳥取市で岩永氏が選挙結果報告 消費税増税に厳しい審判

 

 参院選を鳥取選挙区候補としてたたかった日本共産党の岩永なおゆき氏は12日、JR鳥取駅北口で選挙結果について報告しました。
 岩永氏は、民主党が改選54議席を44議席に減らし、参議院が国民新党などと合わせても与党110議席と過半数割れとなったことについて、消費税増税、米軍新基地の押し付けを進めようとする菅・民主党政権に有権者の厳しい審判が下されたものだと指摘しました。 

日 本共産党は、「消費税10%」が最大の争点となるなか、消費税増税の狙いが大企業減税の穴埋めであることを告発し、消費税に頼らずに大企業に応分の負担を 求め、軍事費・大型公共事業の無駄を削って財政を再建し、社会保障の財源を確保する道をさし示し、普天間基地の無条件撤去を掲げてたたかったことを報告し ました。

 
 
 岩永氏は「日本共産党は改選議席を確保することはできなかったが、論戦をリードし、菅・ 民主党政権に審判を下すことができた。大企業中心・アメリカいいなりの古い政治にたちむかい、消費税増税反対、普天間基地無条件撤去、後期高齢者医療制度 廃止、労働者派遣法抜本改正など、〝国民が主人公〟の政治をめざして奮闘する」と訴えました。


2010年7月25日号

県立博物館でシーラカンス展 史上最大の復元骨格 恐竜ロボットも

  鳥取県立博物館で17日から「シーラカンス展」が始まりました。8月29日まで。

 シーラカンスは3億6500万年前に現れ、6500万年前に滅びたとされていました。しかし、1938年に南アフリカで捕獲され、1998年にはインドネシアで捕獲され、生きる化石として一躍有名になりました。
 シーラカンスは、哺乳類、爬虫類、鳥類、両生類の祖先と同じ仲間で、浅い海や淡水で肺呼吸(空気を吸う)をしていたものが、肺を浮き袋に変えて深海に進出し、現代に至っています。卵胎生で、子どもの姿で生まれます。
 現在では、南アフリカとインドネシアの2種類しか生存が確認されていません。
 展示されているのは、白亜紀(約1億1000万年前)に生息した最大のシーラカンスで、全長が3・8㍍あるマウソニア・ラボカティ復元骨格です。現代のものは大きなもので2㍍に達します。

シーラカンスは人口飼育に成功した例はなく、深海で生息する姿がビデオに収められています。
 白亜紀にシーラカンスを捕食していたとされるスピノサウルスの復元ロボット(全長7㍍)も展示されており、動いて子どもたちの歓心を集めていました。

朝鮮総連鳥取県本部大会  岩永書記長があいさつ

  日本共産党鳥取県委員会の岩永尚之書記長は18日、朝鮮総連鳥取県本部第22回定期大会に来賓として招かれ、あいさつしました。

  岩永氏は冒頭で、高校授業料無償化の対象から朝鮮学校を除外するという重大な問題について、国際人権規約、人種差別撤廃条約、子どもの権利条約などが禁止 する「国籍による教育での差別」だとして指弾し、高校授業料無償化に朝鮮学校を含めるよう強く求めていくと語りました。
 次に、 NPT(核不拡散条約)再検討会議にあたり、志位和夫委員長がニューヨークに渡り、会議主催者、国連関係者、各国政府と会談し、「核兵器廃絶のための国際 交渉の開始」を強く要請し、核兵器廃絶のためのロードマップ検討の国際交渉開始が提起されるなど画期的な成果につながったことを報告しました。 「〝核抑止力〟論や〝核の傘〟論が、『核兵器のない世界』の実現にとって最大の障害であることは明瞭です」と指摘。6カ国協議を再開し、核問題など諸懸案 を解決していくことが、「朝鮮半島の非核化」、「核兵器のない世界」実現への大きな貢献となり、東アジアの平和態勢確立のためにも必要不可欠だと強調しま した。 さらに、3月の韓国海軍哨戒艦沈没事件について、他国の軍艦を魚雷で攻撃するといった行為は、けっして許されない無法な軍事行為だと指弾。決して軍事的緊張の拡大の悪循環につなげることなく、外交的・平和的に解決するよう強く主張しました。
 そして、拉致問題について、「拉致被害者の再調査」をふくめ、責任ある当事者による強力な交渉を進め、全面的に解決することは、「日朝間の真の和解」へと実らせるため、避けることのできない課題だと指摘しました。
  最後に、日本帝国主義による朝鮮半島併合100周年にあたり、「日朝両国の政府と国民が歴史認識の基本を正く共有することは、日朝両国の真の友好の土台」 であり、日朝関係正常化に際して、日本政府が歴史問題で、過去の誤りを認め、謝罪と賠償をおこなうことが必要かつ重要であると主張。日朝両国が「日朝平壌 宣言」の精神に立ち返って、相互の真摯な努力をつうじて諸懸案を解決し、国交正常化を早期に実現することを強く希望するとのべました。

参院選で対話 消費税増税はやめさせてほしい

 

 参院選を鳥取選挙区候補としてたたかった日本共産党の岩永尚之県書記長は、支持者のもとを訪れ、お礼を述べるとともに、選挙戦と選挙結果について意見、感想を聞いています。
 17日は、鳥取市の地元をまわり、支持者らと対話しました。
 鉄鋼関係の工場を訪れると、機械を操作していた男性が「タレント候補ばかりで、役に立つとは思えない」と口火を切りました。
 さらに「消費税増税は困る」とのべました。
 話を聞くと、3000万円だった事業者免税点が1000万円に下げられ、税金がかかるようになったとのこと。元請けからは一切消費税をもらっておらず、10%になってももらえる見込みがなく、自腹を切ることになるだろと話しました。
 「消費税増税はなんとかならないか(やめさせてほしい)」と言いました。一方で、選挙については「みんなの党が一番いいことをいっている」とのべました。
 岩永氏は、みんなの党が「消費税を上げる前にやるべきことがある」として、公務員や国会議員の削減を主張していることかと問うと、うなずいていました。 
 また、別の女性は、IMFが消費税15%を提言したことや菅首相が唐突に10%を言い出したことについて「なぜ消費税増税が必要なのか筋道を立てた説明がない。ギリシャのようになると言われてもわからない。
国民が理解できる解説をしてくれた政党がなく、選択のしようがなかった」と話しました。
 岩永氏は、消費税が内包する矛盾について①所得の低い人ほど負担が重くなり、失業者や、わずかな年金のお年寄りにも襲いかかる②身銭を切って消費税を払っている中小業者の経営が破たんする③消費不況が深刻になりくらしも経済も破壊される―と指摘しました。

 さらに、今回の消費税増税について①大企業の法人税減税の穴埋めに使われる②法人税を減税しても内部留保や役員報酬、株の配当に回されて、国内での設備投資や消費にまわされない③大企業は内部留保で海外の株を買うなど投機に走っている―と糾弾しました。
  そのうえで、①法人税増税や有価証券にかかる税金10%の引き上げで、内部留保を吸い上げて、社会保障の充実、最低賃金引き上げ(中小企業を支援)、農林 水産業支援にまわす②非正規労働者の正社員化、中小企業の下請け単価引き上げなどで内部留保を社会に還元する―などの政策で経済の6割を占める個人消費を 暖めることで、景気を回復させて税収を増やし、合わせて軍事費、無駄な公共事業を削減することで財政再建ができると話しました。

岩美町議選  無投票で田中克美氏が再選

 

岩美町議選(定数12、立候補12)が13日告示され、立候補者が定数と同数だったため日本共産党の田中克美氏(62)=現=が無投票で8期目の当選を果たしました。
 
 田 中氏はこれまで、水道水源保護条例の規制対象にゴルフ場を加えるように主張し、他の議員と共同して町条例を変え、ゴルフ場開発計画をストップさせる(2期 目)、国保税据え置きを要求し93年から据え置き(3期目)、保育料引き下げを求め95年に初めて実現。現在は第2子半額、同時入所3人目の無料化が実現 (4期目)、学校ごとに自由に使える100万円を全国で初めて実現(5期目)、合併に反対し、単独自立町政へ。中央公民館図書室を改築し、図書館にするよ う求めて実現(6期目)、学校給食センターの直営継続に尽力(7期目)―など奮闘してきました。


  田中氏は、消費税増税では、住民負担の軽減、住民サービスの充実の町の努力が損なわれるとして、増税阻止に全力を尽くすと表明。①国保の窓口負担の軽減。 岩美病院の料金減免②妊婦検診14回助成の継続。学校給食費の軽減③農漁業への支援④テレビ難民をつくらない⑤貧困をなくす町政を実現―の政策を訴えまし た。
 議会の会派構成は共産1、公明1、無所属10で議席占有率は8・33%です。

倒産会社の従業員に退職金 未払賃金の立替払制度活用 西部労連が奮闘

 

 「あきらめずにがんばってよかった」「家族に胸を張って報告できる」。7月7日、アパレル製造業の南家商事(鳥取県境港市)の子会社、坂長縫製(伯耆町)の前で歓声があがりました。待ちに待った退職金が労働者らの口座に振り込まれました。
 南家商事は、ミズノやナイキなどのスポーツメーカーの下請け。主にスポーツウエアーを製造していましたが、近年、仕事が減り資金繰りに苦しんでいました。
  坂長縫製の女性従業員9人(パート1人)から西部地域労働組合総連合・西部労働相談センターの山本喜一所長に労働相談があったのは09年8月27日。南家 商事では、経営不振のため給与の未払いが続き、8月末時点で境港の本社では1年以上、坂長縫製では9カ月の未払いとなっていました。
 K子さん(62)の口座に給与が最後に振り込まれたのは6月29日。それまで、給与は遅ればせながら、少しずつ振り込まれていました。会社に言っても音沙汰がなく、西部労連に相談することになりました。
 実は、この南家商事、07年に従業員8人から西部労連に給与未払いの相談があり、従業員が鳥取ローカルユニオンに加盟して団体交渉をおこなった結果、0610月から07年4月までの7カ月分の賃金約380万円と退職金約518万円の全額を勝ち取った経過がありました。
 さらに09年、辞職した男性4人が、1年以上の未払い賃金と退職金の支払いを求めて裁判を起こして勝訴しましたが、一部しか支払われず、未払いの大半が残ったままです。
 Kさんたち9人は8月28日、南家悦郎社長に要求書を手渡して交渉。社長は、「事業は続ける。給与はいずれ払う」の一点張りでらちがあきません。
  Kさんたちは境港の本社従業員にも呼びかけて、本社19人、坂長縫製9人が8月31日にいっせいに辞表を提出。要求書に記した未払い給与と退職金、有給の 買い取りを求めて会社と交渉しました。その後、裁判に勝訴した男性4人、65歳を過ぎた女性3人も交渉の席につきました。
 会社は9月 20日付で従業員全員を解雇。従業員は30代から60代で、勤続年数9年から長い人で40年を超えていました。給与は時給に換算して700円前後で、月に 22日働いても総額12万円から14万円程度でした。勤続30年から40年のベテランが多く、退職金の方が未払い給与よりも多い人がほとんどでした。
 従業員たちは、失業給付や年金を受けて当面の生活費に充ててきました。ハローワークに通っても仕事は見つからず、再就職も難しいのが現状です。
 給与の未払いが続いても辞めずに働き続けたのは、60歳前後になりいったん辞めると再就職がむずかしく、わずかながらでも支払いがあったからです。
 自ら倒産する気のない会社に対して、勝訴した男性4人が破産管財人を雇う費用を立て替え、昨年末、会社は正式に倒産しました。
 破産管財人から処分する財産がないとの報告を受けた西部労連の山本所長は、労働者健康福祉機構の未払賃金の立替払制度(※)を活用することを考えました。
 西部労連は、南家商事と坂長縫製を退職した従業員28人に呼びかけて、立替払制度の申請手続き、今年2月16日の債権者集会の対策など、計3回の学習会を開き、労働基準監督署、破産管財人などと交渉してきました。
  未払い賃金6カ月分の80%は、3月末から4月上旬に申請した35人全員に支払われました。しかし、南家商事本社に残っていた勤務規定には、定年退職年齢 が60歳となっていました。60歳未満だった人は退職金の80%が4月28日に払われましたが、60歳を過ぎていた人には退職金が払われないという事態に 直面しました。
 Kさんたちは、すでに62歳で退職金を受けて退職していた元従業員に頼んで上申書を作成し、定年退職年齢を65歳に引き上げていたという事務担当職員の証言も得て、破産管財人と交渉し認めさせることができました。


 未払賃金の立替払制度 労働者健康福祉機構が、倒産または事実上の倒産とみなされた中小企業の従業員に対して、倒産前の6カ月分の給与および退職金の80%を公費で建て替え払いする制度。