2011年12月4日号

北栄町で平和員会が総会 C2による米軍輸送はさせてはならない

 

 鳥取県平和委員会は1119日、北栄町で総会を開き、航空自衛隊美保基地へのC2輸送機配備反対などの方針を決めました。
  美保平和委員会の明石孝男会長は、1950年の朝鮮戦争で美保基地が米軍の最前線基地となり、56年には米軍によるジェット戦闘機基地化への反対闘争を展 開し、57年に計画を撤回させ、60年には自衛隊によるジェット戦闘機基地化を阻止し、輸送業務を中心とした現在の基地の形態となった経過を報告しまし た。
 そのうえで、C1の4倍の性能を持つC2の配備について、県が防衛省に対して輸送業務を中心とする基地の位置づけ、性格を変更しな いことを条件として付けたことの重要性を指摘。「米軍のB26の代わりにC2が、兵員や武器弾薬の輸送にあたることは、戦争の一端を担うことになり、基地 の性格を変更するもので許されない」と強調しました。

美保平和委員会が申し入れ 美保基地を出撃基地にしないで

 

 鳥取県の美保平和委員会(明石孝男会長)は1125日、航空自衛隊美保基地に①「開放の日」(航空祭に代わるものとして27日に開催)の中止②C2輸送機の配備反対③米軍による基地の共同使用の撤回を申し入れました。同基地の大野裕司3佐が応対しました。
  明石会長ら3人は「『開放の日』の多額の費用は震災復興に充てるべきだ」「C2は航続距離約6500㌔で空中受油可能であり、米軍の支援部隊として兵員や 武器輸送を担うとすれば出撃基地となる」と抗議。名古屋高裁の「自衛隊イラク派兵違憲判決」をあげ、憲法を遵守するようただしました。
 明石会長は、米軍の共同使用のもとで核の持ち込みの危険性にふれ、鳥取県非核平和宣言に反する核の持ち込みを認めないよう要請しました。
  さらに、平井伸治知事が条件にした「輸送業務中心の性格を変更しないこと」に米軍艦載機などのジェット戦闘機訓練は反すること、同様に「民間機の運航に支 障を生じさせないこと」でも、対岸諸国との平和友好、平等互恵の民間交流の玄関口として境港が栄えるよう配慮すべきだと主張しました。
 大野3佐は「司令(上田知元司令)に伝える」と答えました。

三洋電機労働者から悲痛な声 行きたくない、やめたくない

 

 パナソニックの子会社化により事業再編を迫られ、横浜市や長野県松本市への配転の内示を受けている三洋電気CE(鳥取市)の労働者から、「鳥取市雇用と地域経済を守る連絡会」に電話やファクスが寄せられています。
  夫と子どものいる女性労働者は、「悩んでいる。家の状況を考えて(配転先)に行くことは難しい。鳥取で勤務したい。行きたくない、やめたくない、働きた い。経営陣が残るのになぜ、自分たちだけ配置転換や退職をしなければならないのか。経営陣も責任をとってやめると思っていた」と訴えます。
  別の女性労働者は、「(配転先)に行けないため、希望退職扱いになった。…本当だったらもう一人子どもが欲しいと思い予定していたのに、会社を辞めたら生 活に困るのはわかっているので安心して子どもを産めない。将来までもがめちゃくちゃにされた。子どもを養っていくのに、どうしようかと不安でいっぱいで す」といいます。
 「希望退職。希望ではないですが。…ひとりで(配転先)に行くことができない。相手は(別の配転先)。行き先を(別の 配転先)にかえてほしい。(配転先)なら行ける人、(別の配転先)なら行ける人もいるのに、なぜそれを逆にできないのか。(夫婦で別々の配転先は)絶対お かしいです」という訴えもありました。

三洋電機配転問題で仁比前参院議員ら 県、労働局に要請「違法解雇はやめさせよ」

 

 鳥取市にある三洋電機で違法な大量解雇がおこなわれようとしている問題で、日本共産党の仁比聡平前参院議員と鳥取県委員会は1117日、鳥取県と鳥取労働局に対し、三洋電機・パナソニックに社会的責任を果たさせるよう申し入れました。
 仁比氏、市谷知子県議ら4人が県庁に出向き、担当職員らに要請しました。
 三洋電機コンシューマエレクトロニクス(三洋CE)、三洋電機フォトニクスなどが、パナソニックに子会社化されることに伴い、鳥取に住む労働者が、横浜市や長野県松本市、富山県魚津市への配転か、退職かを迫られています。
 市谷氏は「小さな子どもがいる夫婦が別々の配転先を内示された」「産休中だが松本市への配転を言われた」などの声を紹介。労働者の実態を把握し、配転に名を借りた大量解雇をやめさせるよう求めました。

 

 仁比氏は「パナソニックは4兆円を超える内部留保を持ち、さらに利益をあげるための解雇です。全国各地で遠隔配転を強要し退職を迫っています。
本人の意思に反する退職勧奨は違法で無効です。県から40億円の補助を受けた三洋電機には、雇用と地域を守る責任があります」と強調しました。県側は「7月に県内での事業継続と雇用維持をお願いした。9月に事業再編の話があり、1021日に三洋CEに副知事と市長、商工会議所会頭が出向いて、 一人ひとりの事情を考慮した配転と、残る人が退職することがないよう配慮することと、環境・エネルギー分野での新規事業の展開をお願いした」と答えまし た。

県に鳥商連が申し入れ 中小業者が使いやすい制度を

 

 鳥取県民主商工会連合会(奥田清治会長)は1122日、県に中小企業施策の充実を申し入れました。
 同連合会の川本善孝事務局長、米子民商の足川晴雄会長ら6人が参加。日本共産党の市谷知子県議、伊藤幾子鳥取市議が同席しました。
 県側は、山根淳史商工労働部長が応対しました。
  要望項目は、①中小企業振興基本条例の制定②公契約条例の制定、住宅リフォーム助成制度の創設③100~200万円の制度融資の創設④三洋電機への補助金 返還請求⑤三洋電機の下請け救済のため、リース料など固定費補助などの支援⑥第一次産業育成のための長期給付金の創設⑦地方税徴収の滞納整理機構の中止⑧ 国保一部負担金の減免制度の改善などです。

山根商工労働部長は「11月議会で研究開発、販路拡大のための〝ものづくり補助金〟の補助率を4分の3に引き上げる予定だ。企業を支援、助成するための県独自の認定制度を考えている。小規模事業者向けカードローン『強小』を開始した」と答えました。
 参加者は「『強小』は利益を出している企業しか使えない。三洋の下請けに人件費や家賃の補助を」などと要望しました

青年らが原発問題などで交流 未来のために何ができるのか

 

 八頭町の古民家「風輪亭」で1127日、『七世代先の子供たちのために』というテーマで青年らが交流しました。
「風輪亭」家主の小林浩子さんが呼びかけたもので、約20人が参加しました。
 山口県で原発問題や自然体験ツアー、仲間づくりのワークショップにとりくむ男性(29)が、上関原発に対する抗議行動や自然と共存した生き方、沖縄県東村高江のヘリパット建設に反対する住民らとの交流を通じて感じたことなどを報告しました。
 祝島では、約500人が住み、一本釣りや無農薬のビワ栽培など主に漁業や農業で生計を立てています。
 男性は「近海は貴重な生物多様性の宝庫です。3・5㌔先の対岸、田ノ浦に原発建設計画が持ち上がって30年。2009年9月から始まった埋め立て準備工事に対し、祝島島民や全国から駆け付けた人々、若者たちが様々な抗議行動をしました」と当時の様子を語りました。
 参加者は、食や放射能のこと、子どもの未来などについて語り合いました。「みんな同じことを考えていてうれしかった」「出会いを今後に生かしたい」などの感想が寄せられています。

けたか9条の会が青谷原発問題で講演会 住民の団結の力で阻止

 

 鳥取市のけたか9条の会は1127日、「私たちの町にも原発計画があった!」と題して、青谷原発計画(鳥取市青谷町長尾鼻岬)を阻止した住民運動を検証する講演会を開き、60人が参加しました。
 島根原発訴訟原告団で元中国電力職員の濱崎忠晃さんが講演し、小泉浩子さん(76)、けたか9条の会事務局長の井上理さんが青谷原発計画阻止の住民運動を報告しました。
  井上さんは、1982年に始まった住民運動の特徴を①住民らが組織に頼らず個人加盟の「青谷原発設置反対の会」をつくり、中電に住民運動を崩すターゲット を絞らせなかった②気高郡連合婦人会など地元婦人会が反対運動を展開し、9300人分の署名を集めた③各界を代表する307人が賛同する共同アピールを発 表した④気高郡、県東・中・西部の反原発の住民組織など県下の市民運動が共同した⑤青谷町議会が反対決議をあげ、原発候補地に観光レクレーション施設建設 の計画を発表したことを指摘しました。小泉さんは、婦人会で学習運動に取り組み、京都大学の小出裕章助教、高木仁三郎さん、大阪大学講師の久米三四郎さんの講演会を開いたり、一坪地主に約200人がなったことを報告しました。

境港革新懇が原発問題で吉井講演会 原発事故は人災 東電は全面賠償を

 

 平和で暮らしよい境港をつくる会(境港革新懇)は1120日、日本共産党の吉井英勝衆院議員を招いて「なくせるの!?原発!できるの!?自然エネルギー!いっしょに考える集い」を開き、150人が参加しました。
 吉井氏は、福島第1原発事故について「(責任の所在として)人災である」と強調。地震と津波による全電源喪失、メルトダウンに至った経過の2つの点で、国と東電の過失を指摘しました。
  吉井氏は「スマトラ沖地震・津波級が日本を直撃した場合」を想定して国会で繰り返し追及し、抜本的対策を求めたが東電は聞かず、全電源喪失に至り、冷却機 能を喪失。東電は廃炉と株主代表訴訟を恐れて対応が遅れ、核燃料棒が露出して核物質が拡散、溶融して膨大な大気、土壌、海洋の汚染を引き起こしたとのべま した。「東電は、原発事故被害の全面賠償をおこない、株主と大企業は債権放棄などの責任を取るべきだ」と主張し、税金を使って東電を救済する現在の枠組みを批判しました。
 吉井氏は、原発抜きの経済活動に自然・再生エネルギーを位置づけ、地域の産業興しにつなげて、雇用、所得の拡大とエネルギーの自給をめざすことを提唱しました。

共産党県委員会 三洋に退職強要をやめるよう要請

 

 鳥取市の三洋電機CEが、約700人のうち約310人の配転をすすめている問題で、日本共産党鳥取県委員会は1111日、三洋CEに雇用維持を申し入れました。
 三洋CE、三洋電機フォトニクスの2社は、約450人の配転を計画し、111525日に三洋CEは約300人の早期退職者、フォトニクスは全職員を対象に早期退職を募集。
 市谷知子県議、伊藤幾子鳥取市議ら4人が三洋CEに出向き、麻木哲夫総務課長が応対しました。
  市谷氏は、県内での事業継続と労働者全員の雇用を求め、育児介護休業法、男女雇用機会均等法、労働契約法の観点から、産休中の女性の長野県への配転、夫が 長野県に妻が神奈川県に配転、「鳥取での仕事はあと1年分しかない」「(出向者に)残ってもトヨタの期間工ぐらいしかない」など不安を仰ぎ、退職を迫るや り方を是正するよう要請しました。
 また、退職者が300人を超えた場合の扱いの明示、配転先での労働条件、期間など労働者への説明責任を果たすこと、下請け企業の仕事確保を求めました。
 麻木課長は「仕事があと1年とは聞いていない。退職者が超えた場合は組合と協議する。申し入れは上にあげる」と答えました。

仁比前参院議員が日南町訪問 森林資源のエネルギー活用を

 

 日本共産党の仁比聡平前参院議員は1118日、自然エネルギーの潜在能力、導入の可能性の探求のため、鳥取県日南町のNPO法人「フォレストアカデミージャパン」を訪問し、矢田治美理事長、狩野宏副理事長と懇談しました。久代安敏町議が同行しました。
 同法人は、同町および日野川流域の90%を占める森林資源の開発・利活用をすすめ地域の活性化に貢献しようと、さまざまな研究や活動をすすめています。矢田、狩野両氏は、同法人の取り組みや森林・木質バイオマス活用とその課題などを紹介し、「化石燃料などと違い、われわれの手でつくれる資源・エネルギー として森林を捉え、森を動かしていきたい」「木質バイオマス発電単体では経営的に成り立たないが、材としての活用、アロマオイルの抽出やバイオエタノール の精製、農業分野などへの熱エネルギー活用など、〝山から発電まで〟地域としてトータルな取り組みをおこなうことによって、可能性が生まれてくるのではな いか」と強調しました。
 仁比氏は「地域にある条件を余すことなく活用していくことが大切ですね」と応じていました。


2011年12月11日号

大運動が倉吉市に申し入れ 介護保険はずしはしないで

 

 国民大運動中部実行委員会(植田勉委員長)は22日、倉吉市の石田耕太郎市長に申し入れ懇談しました。
 同会の前田卓也事務局長は、原発、年金、国保、介護保険、ポリオ不活化ワクチン導入について市長の認識をただしました。石田市長は、原発は「電力を確保しながら(自然エネルギーへの)転換をはかるべきだ」、年金は「生活保護世帯の増加が止まらない。国に公的資金を 投入して最低保障年金を確立するよう要望している」、国保は「裕福ではない層で構成している構造的問題がある。国庫負担割合の増加など財政措置を求めた い」、介護保険は「会計が赤字になってきており、月額4600円から千円程度の引き上げが必要」、ポリオ不活化ワクチンの導入は「万一の健康被害を考えて 定期接種を要望したい」と答えました。
 前田氏は、介護保険はずしにつながる介護予防・日常生活支援事業を実施しないように要請。市側は、介護保険で実施しており、同事業の必要性は感じないと答えました。
 また、国保料について市側は、6万9056円から引き上げ額が1万1000円を超えないよう一般会計から補てんする方針だと話しました。

米子市に大運動が要望 住宅リフォームを検討したい

 

 国民大運動西部実行委員会(坂口猛虎委員長)は24日、米子市に申し入れました。
 
市は、大運動側が要望していた住宅リフォームについて検討したいと回答しました。
 17人が市役所に出向き、市の担当課が応対しました。日本共産党の石橋佳枝市議が同席しました。
  参加者は、国保料の引き下げ、資格証明書の発行停止、国保広域化反対、特定健診の拡充などを求めました。市は「基金を取り崩して保険料引き上げを抑制した い。資格証明書でも相談してくれれば短期保険証を発行する。広域化は国保財政の安定化、公平化のために必要」とのべ、特定健診について「市長会中国支部を 通じて心電図、貧血、クレアチン検査を加えるよう要望している」と答えました。
 介護保険はずしにつながる介護予防・日常生活支援事業を実施しないようにとの要請に、市は「詳細がわからないので見合わせている」とのべました。
 学校給食申し込み制の導入の中止について、市は受け入れられないとしました。市は、同和対策事業について「残された課題はあるが、ずっと続くものではない」、TPP交渉参加について「反対だ」と答えました。

国民大運動が自治体キャラバン 鳥取市が小・中学校全学年で少人数学級検討

 

 国民大運動鳥取県東部実行委員会(川本善孝委員長)は11月、自治体キャラバンに取り組み、国保、介護保険、年金、障がい者、子育て、教育、農業、税金について東部の各自治体に申し入れました。

 29日は鳥取市に対して申し入れ、市教育委員会が、大運動側が要望していた小・中学校全学年での少人数学級の実施にむけて検討していると回答しました。
 14人が市役所に出向き、市の担当課が応対しました。
 市教委は、現在実施している小学校1、2年生の30人学級、中学校1年生の33人学級について、県が教員配置費用を全額負担する方針を受け、小学校3年生以上、中学校2年生以上について35人学級を導入する意向を示しました。
 医療関係者は、介護保険要支援1、2の利用者が「介護予防・日常生活支援事業に移されてこれまでのサービスを受けられなくなるのでは」と心配する声を紹介し、実施しないように要請。市は、配食や見守りのため同事業を推進したいと答えました。
 TPP(環太平洋連携協定)交渉に参加しないよう国への働きかけをとの要望に、市側は離脱を働きかけたいと応じました。

保育士配置基準を現行以上にとの要望に、市側は、県独自施策の1歳児配置基準4・5対1を続けるよう県に要望していると答えました。

県に中海を守る住民会議が要望 大海崎堤防の開削を

 

 美しい中海を守る住民会議(門脇英隆代表)は1115日、鳥取県の平井伸治知事に中海再生を要望しました。
 門脇代表、日本共産党の錦織陽子県議、石橋佳枝米子市議ら8人が県庁に出向き、県の法橋誠生活環境部長、鹿田道夫農林水産部長、高橋謙司企画部長、長本敏澄県土整備局次長らが応対しました。
  門脇代表らは、中海本庄地区の森山堤防が開削されて2年5カ月が経ったが、宍道湖でアオコが大量発生するなど開削の効果が現れず、大海崎堤防の開削などさ らなる対策をとるよう要望。①モニタリング結果、中海環境改善の見通し②中海再生のための県事業の効果③大海崎堤防開削などの検討④くぼ地埋め戻しの検討 ⑤国交省の浅場造成事業への事業効果検証への参加⑥中海の漁業振興策⑦中海会議への住民参加―などについて質問、要望しました。
 法橋生活環境部長は、森山堤防の開削が現時点で効果が小さいことを認めながらも、大海崎堤防の開削について「流動(水の流れ)と水質浄化との因果関係が究明されておらず、堤防開削が水質浄化の決め手とは言えない」と消極的な姿勢を示しました。
 参加者は、堤防開削を含めた対策をとるよう強く要望しました。

鳥取市庁舎住民投票勝利を目指す市民の集い 住民投票は新築か耐震改修かで問うべき

 

 鳥取市の「市庁舎新築移転を問う市民の会」(吉田幹男会長)は3日、市内で住民投票勝利を目指す市民の集いを開き、約200人が参加しました。
 会派「結」の橋尾泰博市議は、〝市立病院跡地への新築移転〟に対する対案〝現本庁舎の耐震改修と一部増築〟の工事費積算の業者発注を巡って議会が混乱し、12月定例議会に予定していた住民投票条例案の提出が延期になった経過を報告しました。
 吉田会長は「新築か耐震改修か、統合か統合しないか、シンプルに問うべきだ」と主張し、住民投票を急ぐよう訴えました。谷口肇組織部長は「市長の暴走に対して、住民投票で市民に決めさせてほしいというのが運動の原点。〝一部増築案〟は、市民の意見が十分反映していない。工 事費積算は、どの業者も受けたがらない」と指摘。議会として事態を早期に収拾し、新築移転を推進する竹内功市長を止めるよう要請しました。
 会場から「移転するか、移転しないかで決めてほしい」などの意見が出ました。
 集会は、竹内市長の新築移転推進、市政報告会での「〝一部増築〟は新築と同等の工事費がかかる」としたチラシ配布に対する抗議声明を採択しました。会場から「移転するか、移転しないかで決めてほしい」などの意見が出ました。
 集会は、竹内市長の新築移転推進、市政報告会での「〝一部増築〟は新築と同等の工事費がかかる」としたチラシ配布に対する抗議声明を採択しました。

鳥取市三洋電機の3分の1が年内離職 県と労働局は雇用確保に全力

 

 三洋電機の事業再編に伴い、鳥取市にある三洋電機コンシューマエレクトロニクス(三洋CE)、三洋電機フォトニクス、テガ三洋工業、千代三洋工業の社員約1200人のうち、3分の1近くの372人が早期退職に応じたことが1日わかりました。
 内訳は、三洋CEとその子会社のテガ三洋、千代三洋で291人、すでに閉鎖が決定しているフォトニクスで81人です。県外への配置転換の計画は、三洋CEが310人、フォトニクスが140人を計画していますが、配置転換に何人が応じ、何人が残るかは、公表していません。
  鳥取労働局職業安定課によると、11月末までに126人の社員が求人を申し込み、内訳は2011人(男4人、女7人)、3050人(男21人、女29 人)、4049人(男9人、女40人)、5016人(男6人、女10人)です。子育て世代が多いのが特徴です。一方で、全県の10月の求人の内、ハー ドウエア製造30人、電機・機械製造が41人と製造業が少なく、厳しい現状があります。
 県は、職場体験型雇用事業(3カ月~12カ月)に330人枠を用意。職場体験者を受け入れた事業主に月額32万円を支給し、正規採用した場合は一人につき100万円を支給します。

県連合婦人会原発シンポ 小出裕章氏が講演 子どもを放射線から守ろう

 

 鳥取県連合婦人会(田中朝子会長)は4日、米子市で県婦人大会を開き、原発問題で講演とシンポジウムをおこないました。約300人が参加しました。
  京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏が「原発のないふるさとを」と題して講演し、元共同通信記者の土井淑平氏、元気高郡連合婦人会会長の岩田玲子氏、県 環境立県推進課の白石祐治課長を交えて田中会長のコーディネートでシンポジウム「これからのくらしとエネルギー」を開きました。
 小出氏 は、法によって1平方㍍当たり4万ベクレル以上の放射線量の場所は、放射線管理区域に指定されることを指摘し、「放射線管理区域に一般の人は入れず、飲み 食いは禁止され、区域内の物を除染せずに持ち出すことはできない」と指摘。文科省の放射線量等分布マップを示し、放射線管理区域に匹敵する場所が広範囲に 広がり、その中で数百万人が暮らしていると報告しました。さらに、福島の子どもたちについて「1~3カ月単位で受け入れる疎開先の確保を」と呼びかけ、「低線量の食べ物は子どもが食べ、線量の高い食べ物はおとなが食べるように」放射線量を表示する必要性を訴えました。
 東京電力について、全面賠償する責任があると強調し、株主、融資銀行、関連企業も責任を取ることは当然だとのべました。
 福島原発事故の収拾について、地下水脈と溶融した核燃料との接触を断つために遮水壁を地下に建設することが急がれ、プールに貯蔵されている膨大な核燃料棒を取り出した後、石棺にして高レベル放射性核物質を閉じ込める必要があると主張しました。電力需給について、火力、水力などの発電設備は余っていて、原子力に頼る必要はまったくないと話し、総括原価方式で電力会社は資産に比例して利益が確保できるため、1基4、5千億円の原発を作りたがっていると指摘しました。
 また、化石燃料もウランも量に限りがあり、自然エネルギーの普及とともに、最もエネルギーを使用している産業分野を低エネルギーに変えることが必要だとの認識を示しました。
 岩田氏と土井氏は、1980年代の青谷原発阻止のたたかいについて報告し、白石課長は県の自然エネルギー政策を報告しました。


2011年12月18日号

倉吉市で障害者総合福祉法学習会 障害者総合福祉法の制定を

 

 障害者自立支援法の抜本改善を求める鳥取県実行委員会(小谷欣之輔委員長)は1123日、倉吉市で障害者総合福祉法「骨格提言」の学習会を開きました。
 鳥取大学の小林勝年准教授が講演し、障害者自立支援法の介護保険法との統合などで、「骨格提言」が骨抜きにされないよう障害者総合福祉法の速やかな制定を求めるたたかいを提起しました。
 障害者総合福祉法は、障害者権利条約と障害者自立支援法違憲訴訟の基本合意が指針となり、障がい者を保護の対象から権利の主体へと転換、応益負担原則・障害者自立支援法の廃止、介護保険との統合を前提としないなどの内容があると紹介しました。
  現行の自立支援法は「カップラーメンのお湯代も請求する」ような「福祉をお金で買う」制度だと批判し、総合福祉法は「障がい者の利用は無償で、個々の障が い者ごとに支援内容が決められる。小規模作業所などの作業活動支援が位置づけられ、自立できる所得が保障される。仕事での合理的配慮がなされる」ようにな ると指摘。「障害者福祉の予算を現在の2・6倍程度にする財政的裏付けがなければ実現できない」と強調し、「人が大切にされる社会を実現しよう」と呼びか けました。

母親大会連絡会が赤紙配り宣伝 再び戦争はさせない

 

 鳥取県母親大会連絡会(小村真利子会長)は8日、鳥取、米子、境港各市で「赤紙(召集令状)」ビラを配布し宣伝しました。
 JR鳥取駅北口では、新婦人県本部の山内淳子会長、田村真弓事務局長ら7人が参加し、帰省客らに訴えました。田村氏は、朝のドラマ「カーネーション」の主人公の夫に赤紙が来たことを題材に、「戦前の女性たちは反対もできずに夫や息子を戦場に送り出しました。再びそういう世の中にしてはいけません」「福島原発事故は、国民に大きな被害をもたらしています。原発の元で平和な暮らしはできません。原発なくせの声を大きく広げましょう」と訴えました。
 山内氏は、若者らと対話し「戦争で生き残った人たちも心の傷を抱えています。2度と戦争をしてはいけません」と訴えました。

とっとり環境ネット「人とクマの共生は可能か」

 

 鳥取環境大学は3日、鳥取市の県立図書館で公開講座を開き、福嶌義宏教授が、日本の清浄な水を育む山林の大切さについて講演しました。
 福嶌氏は、日本での飲用水の理想的条件として、①固形物や有機物、細菌を含まない②嫌な味や臭気、着色がないことなどをあげ、「世界の中で日本のように水道水が生で飲める国や地域は少ない」とのべました。
 世界の水事情について、日本は森林などの蒸発散量より降水量の方が多いが、降水量より蒸発散量の方が多い地域は植林で水不足になるとして、中国の例をあげて適切な水管理の必要性を訴えました。
 日本の山林は、厚さ0・6~1㍍の土壌が形成され、ミミズや微生物が豊富で植生も豊かで保水力もあるが、熱帯雨林は、有機物の分解が早いため土壌の層が薄く、植物の生育条件が厳しいと指摘しました。
 福嶌氏は、はげ山に広葉樹の植生を蘇らせて土砂の流出を防いだことや、山林が窒素分や酸性雨を吸収して清浄な湧水や地下水にしていることを紹介して、広葉樹林の重要性を強調しました。

鳥取市庁舎問題を考える集い 耐震改修で市民負担の軽減を

 

 鳥取市の「市庁舎新築移転を問う市民の会」(吉田幹男会長)は11日、鳥取市醇風地区で集いを開き50人が参加しました。

鳥取市では、5万人の直接請求署名を受け、市議会が新築移転か耐震改修・一部増築かを巡って住民投票の実施を決めて条例案づくりをすすめていますが、対案の「一部増築」を巡って混乱し見通しが立たなくなっています。
 「一部増築」については、市民の合意がなく、また、竹内功市長の市政報告会で新築(74億円)に近い67億円の費用がかかるとするチラシが配られるなど、市民の中に困惑を広げています。
 吉田会長は「新築移転か耐震改修か、単純に問うように議会に要請している」とのべ、「住民投票で耐震改修が圧倒的多数を取れば市長の政治生命は終わる」と強調しました。
 浦木清事務局長は「新築移転先は、市の計画素案で液状化の恐れがあると指摘されており、防災拠点にふさわしくない。耐震改修なら新築の4分の1ですみ市民負担を軽減できる」と主張しました。
  会場から「市長の暴走を止めることが、住民投票の運動の目的だった。市長の〝結果は参考にする〟は許されない」「耐震改修で県庁は50年もち、市は20年 しかもたないという。1平方㍍当たりの費用も市庁舎は県庁の3倍というのも納得できない」などの意見や疑問が出ました。

鳥取市三洋問題で質問 伊藤市議 竹内市長「労働者の権利守ってほしい」

 

 鳥取市の12月定例市議会で9日、日本共産党の伊藤幾子議員は、三洋電機CEなどが県外配転か早期退職かを迫り、372人が早期退職に応じている問題で竹内功市長に質問しました。伊藤議員は、三洋電機CE労働者の「鳥取市に家があるため退職するしかない」「結婚前だが、相手と別々の配置転換先を内示された」「もう一人子どもを予定していたのに、安心して産めなくなった」などの声を紹介し、竹内市長に所感を求めました。
 竹内市長は「まことに残念。労働関係の法令を順守して労働者の権利を守るよう配慮を要望しており、改めて6日に三洋とパナソニックに要望書を提出した」と答えました。
 伊藤議員は、参院決算委員会で山下芳生参院議員が不当な配置転換、早期退職を調査し是正するよう求め、小宮山洋子厚労相が「確認させたい」と答弁したことを紹介し、雇用、中小企業、地域経済に果たす大企業の社会的責任についてどう思うか問いました。
 竹内市長は「日本を代表する企業の一つとして模範的にやってほしい。環境、エネルギー分野での開発、製造の拠点として事業拡大と雇用確保を強く要請している」と答えました。

県革新懇が県知事に要請 中電に島根原発の廃止を求めよ

 

 鳥取県革新懇は9日、平井伸治知事に対して福島県の原発廃炉方針をふまえて中国電力に島根原発の廃止を求め、中電との安全協定は拙速に締結せず、協定の合意内容を全面的に見直すよう申し入れました。
 代表世話人の草刈司事務局長、小村勝洋日本共産党県委員長、山内淳子新婦人県本部長、世話人の錦織陽子県議ら7人が参加。県危機管理局の城平守朗局長が応対しました。
 鳥取県は、境港市全市と米子市の一部が島根原発から30㌔圏内に入り、福島原発の事故を受け改めて中国電力に対して安全協定の締結を求めてきました。
 草刈氏は「中電が松江市、島根県と結んでいる安全協定は、〝安全神話〟に基づき福島のような過酷事故が起きないことを前提にしたもので全面的見直しが必要。中電は、立ち入り検査や発電所の増設、変更の事前了解を拒否して協定を骨抜きにしている」と指摘しました。
 城平局長は「協定は住民の安全にとって必要不可欠。避難計画もこれでできるのか?多くの課題がある。協定は見直しすることを同意条件にしたい。島根原発について、持っている情報を寄せてほしい」と答えました。

境港革新懇が市長に要請 島根原発安全協定は拙速

 

 平和で暮らしよい境港をつくる会(境港革新懇)は6日、中村勝治境港市長と松下克市議会議長に対して「島根原子力発電所周辺地域住民の安全確保等に関する協定」(島根原発安全協定)を拙速に結ばないよう申し入れました。
 世話人代表の長尾達也氏ら5人が市役所を訪れ、市の角俊一郎産業環境部長が応対しました。日本共産党の定岡敏行、松尾好行の両市議が同行しました。
  長尾氏は「中国電力が事故による損害を賠償するのは当然であり、一歩前進とは言えない。現行の安全協定は、〝安全神話〟に基づいたもので抜本的見直しが必 要。住民の安全のために立ち入り検査をしたり、必要な措置を講じることや、発電所の増設、重要な変更の場合の事前了解を拒否するなど現行の安全協定すら満 たしていない」と批判しました。
 角部長は「安全協定を結ぶこと自体が前進。回答をゴールと思っておらす、協定に見直しに応じることを明記させたい」と答えました。

鳥取環境大学が公開講座 広葉樹林が清浄な水を育む

 

 鳥取県内の環境団体でつくる「とっとり環境ネットワーク」は10日、「人とクマの共生は可能か」をテーマにエコカフェを開きました。長野県軽井沢町のNPO法人ピッキオでツキノワグマ保護管理を担当している玉谷宏夫氏、広島県安芸大田町元有害鳥獣担当の栗栖浩司氏が事例発表し、鳥取県生活環境部公園自然課の前田浩行課長補佐、日本熊森協会の森山まり子会長を加えて討論しました。
 討論では、鳥取県がツキノワグマ東中国地域個体群の生息頭数が増えて安定ラインに乗ったとして〝保護〟から〝原則殺処分〟に転換したことが議論になりました。
 前田氏は「人とのあつれきを軽減するため、個体数を減らし絶滅しないレベルで個体群を維持する」と見直し方針を説明しました。
 森山氏は、「兵庫県も岡山県も個体数調整はしないと言っている。個体数は増えたとは言えず、方針を見直してほしい。奥山は広葉樹林が人工林に換えられてきた。クマが棲める奥山に回復するべきだ」と主張しました。
 玉谷氏は、軽井沢の住民がクマとの共存を認め、森と住宅地との間に緩衝帯の別荘地を設け、朝方までに追い返していると報告。栗栖氏は、奥山にクマの餌となるシバグリを植えたと話しました。

鳥取市庁舎問題で質問 角谷市議 竹内市長は新築移転推進やめよ

 

 鳥取市の12月定例議会で8日、日本共産党の角谷敏男議員は一般質問で、市民の思いや市議会の決定を無視して市庁舎新築移転をすすめる竹内功市長の姿勢をただしました。
  角谷議員は、新築移転の賛否を問う住民投票を求める5万人の市民の思いをどう受け止めるか質問。竹内市長は「真摯に受け止め、説明責任を果たすために新築 移転計画をしっかりと市民に説明し、市民参画の立場から計画に市民の意見が反映できるよう取り組んでいる」と答えました。
 角谷議員は 「市議会は住民投票の実施を決め、市庁舎に対する立場のちがいはあっても、普遍不党、公正無私の立場で住民投票を成功させるために一致して臨んでいる」と 強調。竹内市長に対して公正公平を期すために、①新築移転・市役所跡地利用にかかわる業務の停止②「新築移転が最善の案」などと主張して新築移転業務と広 報をすすめる市長の姿勢を改めることを要求しました。
 竹内市長は「角谷議員は新築移転反対だから公正公平でないと感じるのであり、立場のちがいからくる意見だ。移転新築、跡地利用は市民の大きな関心事であり、市民参画、情報提供を続けていく」と答えました。

倉吉市で自然栽培の講演会 米の自然栽培で農村を蘇えらそう

 

 鳥取県木村式自然栽培実行委員会は8日、倉吉市にりんご農家の木村秋則氏を招いて講演会を開き約1100人が参加しました。木村氏は、米を中心とした農作物の自然栽培で日本の農村を蘇らそうと呼びかけました。
 同会は、倉吉市の建設会社社長の古川哲次さんが今年2月に呼びかけ、岡山県木村式自然栽培実行委員会の高橋啓一理事長を招いた説明会に参加した約20人で結成。計約140㌃の水田で米の自然栽培を始めました。
 木村氏は、りんご栽培のかたわら、米の自然栽培にも取り組み全国で指導しています。木村氏は、米国海洋大気局が窒素肥料の1015%しか作物に吸収されず、4050%はガス化して地球温暖化、オゾン層破壊の原因になっていると発表し たことを指摘。「農薬も化学肥料も堆肥も使わない(藁を使用)自然栽培は、余分な窒素を使用しないために根が育ち抵抗力のある作物が育つ」と強調しまし た。
 講演後、米の自然栽培を始めた谷本正寿さん(36)、高橋氏を交えてパネルディスカッション。高橋氏は「慣行農法の7割の出来だが農薬・肥料代がいらず、60㌔につき1万6000円を生産者に払い収入は増えている」とのべ、消費者の支援を呼びかけました。


2012年1月1日号

鳥取市議会でTPPなど田中文子議員質問 竹内市長「TPPで地域医療崩壊」

 

 12月定例鳥取市議会で1214日、日本共産党の田中文子議員は、TPP(環太平洋連携協定)、学校給食の地産地消などで一般質問しました。竹内功市長は、TPPは農林水産業、国民生活、地域医療に重大な影響を与えると懸念を表明しました。
 田中議員は、農林水産業、食の安全、医療についてTPPの影響をただしました。
 大塚昌之農林水産部長は、コメ94%、牛乳100%、牛肉87%、豚肉80%が減少し、政府の農業対策は示されず、農業が壊滅すると答えました。
  竹内市長は、医療について、混合診療の解禁、営利企業の参入により、①不採算部門(小児科など)は切り捨てられ、不採算地域から医療機関が撤退する②医師 不足が深刻化し、地域の医療機関の存続が危ぶまれる③安全性が確認されないまま、高額な医療が施される④自費医療が広がれば、患者の選別が起こる⑤保険診 療報酬が減り、資金不足で地域医療の質が低下する―と答え、平等な医療制度にならないとのべました。

鳥取県議会で島根原発など錦織議員質問 平井知事「原発を止める安全協定でない」

 

 11月定例鳥取県議会で12日、日本共産党の錦織陽子議員は、島根原発問題、受診時定額負担問題などで一般質問しました。平井伸治知事は、原発は住民の安全が第一と答えました。
 錦織議員は、中国電力との原子力安全協定について福島の現状を示し、「過酷事故は起きないという〝安全神話〟が崩れたもとでの新たな安全協定」が必要だとして、島根原発の廃炉を視野に入れた抜本的な見直しを求めました。
 平井知事は「住民の安全を第一に考えないといけない」とのべ、「原発を止めるための協定ではない」と断ったうえで、中電の責任を問う法的地位を得たいと答えました。
  錦織議員は「発電所増設・変更への事前了解、立ち入り調査がない骨抜きの協定だ。中電は反省していない」と指摘。原発抜きで電力需要が賄えるにもかかわら ず、1号機の再稼働、3号機の始動をめざして協定を急いでいるとのべ、県民の意見を聞く機会を設けるよう要求しました。
 平井知事は、中電との協議は公開しており、意見はいつでも受けると答えました。受診時定額負担について、患者負担の議論は必要だが、受診抑制を狙うのはどうかと答えました。

鳥取県議会で三洋問題など市谷議員質問 平井知事「二度とリストラしないよう要請」

 

 12月定例鳥取県議会で12日、日本共産党の市谷知子議員は、三洋電機のリストラ、TPP(環太平洋連携協定)などで一般質問しました。平井伸治知事は、三洋電機、パナソニックに対して二度とリストラしないよう申し入れたと答えました。
 市谷議員は、三洋電機CEが夫と妻に別々の配転先を内示するなど労働法制違反の大量解雇をすすめていること、パナソニックが4兆円の内部留保を持ちながら、生産を海外に移すために国内で1割の人員削減をすすめていることを示し、県の対応をただしました。
 平井知事は6日に、パナソニックと三洋電機に対して①1月以降、同じこと(大量解雇)を繰り返さないよう雇用規模の確保②労働者の権利を守るために労働法制の順守③エネルギー分野など新事業の展開を要請したと答えました。
 TPP問題で平井知事は「国内の産業が大打撃を受けることがないよう十分な情報公開と検証がいる。必要に応じて政府に申し入れたい」と答えました。
 市谷議員は、鳥取市のプレーランド跡地の不法投棄問題について追及。平井知事は「地元協議もしっかりして厳しく不法投棄対策をすすめたい。水質検査、土壌検査をやる必要がある」と答えました。

民報新年挨拶  (衆院比例 石村智子)

 

 昨年の東日本大震災と原発事故は、わたしたちに「これからの社会と日本はどうあるべきか」をつきつけました。民主党政権は被災地や国民の願いには応えず、野 田政権の誕生により自民・公明との3党体制で「米軍基地強化」「TPP」「税と社会保障改悪」など、さらなる悪政強行の道を進みました。
  しかし、悪政をすすめようとすればするほど、国民の中での共同と運動は大きく広がりました。中国地方でも、TPP反対集会や原発撤退集会がこれまでになく 幅広い団体個人の共同でおこなわれました。JAとの懇談の中では共産党の政策への共感だけでなく「TPPはアメリカの利益のため。なぜそこまでするのか理 解できない」など、わたしたちが訴えてきた「アメリカ言いなり政治」への批判の声が出される奥深い変化がおこっています。こうした激動の情勢の中で候補者 として活動することは大変ですが、やりがいのある仕事でもあります。いつ解散総選挙がおこなわれてもおかしくない情 勢で新年を迎えました。昨年広がった共同の力を、政治を変える力へと発展させ、解散総選挙に追い込むような世論を巻き起こしたいと思います。念願である中 国ブロックでの議席獲得に向け、今年も全力で中国5県を駆け回り日本共産党の政策と展望を語りに語ります。今年が「新しい政治」実現の第1歩の年となるよ う、ごいっしょに力を合わせましょう。今年もよろしくお願いいたします。

共産党が中電に申し入れ 原発の再稼働はやめよ

 

 日本共産党鳥取県委員会と党県議団は1214日、中国電力に原発からの撤退と自然エネルギーへの転換を申し入れました。
 岩永尚之書記長、錦織陽子県議が中電鳥取支所を訪れ、中電の富田義雄広報部長、島根原子力本部の堀井保幸部長らが応対しました。
  岩永氏は、福島県議会の原発廃炉決議と福島県知事の廃炉表明を重く受け止め、中電も原発からの撤退と自然エネルギーへの転換にふみだすべきだと主張。鳥取 県、米子、境港両市と締結する「安全協定」について、福島第1原発事故の究明をふまえて抜本的に見直すべきであり、いま、すべきことは安全対策と30㌔圏 内の住民の避難対策など「安全協定」以前の問題だと指摘しました。中電は「原発は必要であり、火力、水力、自然エネルギーとのベストミックスをめざしたい」とのべました。
 岩永氏が、IAEA(国際原子力機関)への政府報告書の「原発事故の原因はまだ不明」を示してただすと、中電は「国と同じ認識だ」とのべました。
 岩永氏は、野田首相の「(再稼働は)事故の究明が大前提」との答弁に照らして、原発を再稼働してはならないと強調しました。

米子九条の会6周年記念講演会 安斎育郎氏 子どもを放射能から守ろう

 

米子九条の会は1218日、立命館大学名誉教授の安斎育郎氏を米子市に招いて6周年記念講演会を開き、330人が参加しました。
 安斎氏は、政府が「原発事故の収束」を宣言したことに対し、核燃料の状態も把握できずどこが収束かと批判しました。
  今後マグニチュード8クラスの余震が起こったときに、内部がマグマのような状態の核燃料が割れて水蒸気爆発を起こす危険を指摘。西は長野県まで高濃度放射 性物質が降下しており、将来がんや白血病になる人が他地域に比べて増える可能性があり、継続的に子どもの健康診断をする体制がいるとのべました。
 除染について、子どもらが使用する校庭や公園の土の表面を5㌢削り取って、2㍍の深さの穴を掘って埋めシートを被せて立ち入り禁止にするよう提案、都市部に近い里山から表土を削り取っていく作業を続けて行くよう提唱しました。
 原発事故の今後の見通しについて、核燃料を取り出す技術の開発に時間を要し、廃炉までに50年以上かかるとしました。

県比婆山へ 幹回り4・23㍍ブナ巨木

 

1127日、広島県の比婆山(1264㍍)へ出かけました。
 頂上近くの登山道より50㍍程ブナ原生林に分け入った場所に静かにたたずむブナの巨木に出会いました。
 幹回りは4・23㍍、樹齢は推定340年ぐらいと思われます。広島県北部の巨木を紹介した本には、比婆山のブナは大きいものは幹回り3・6㍍とされていますが、今回出会ったブナはそれを大きく上回るもので、大変若々しく勢いがありました。
 幹回りが4㍍を超えるブナの巨木は、西日本最大と言われる鳥取県の大山のブナ林でもわずか20本程度しか確認されておらず大変貴重なものです。(江府町 長尾)

共産党の小村県委員長 韓国の地下鉄労政策局長と懇談 大阪営地下鉄・市営バスの調査に協力

 

 日本共産党鳥取県委員会の小村勝洋県委員長は1212日、鳥取市で韓国の全国鉄道地下鉄労働組合協議会の呉宣根(オ・ソングン)政策局長と懇談しました。 宣根さんは、鉄道労組としてソウルの地下鉄の公営化の政策をつくるため、大阪市の市営地下鉄、市営バスの調査をしたいので協力してほしいと要請しました。
 小村県委員長は、共産党大阪市議団に連絡。大阪市議団の協力で日、調査が実現しました。
 宣根さんは、仁川平和医療生協の理事として鳥取医療生協創立集会に来賓として参加するために鳥取市を訪れていました。小村県委員長と宣根さんは、労働運動や平和運動で今後も交流をしようと話し合いました。

「語り合い」をつなぐ吟遊詩人のように 参院比例予定候補(前参議院議員・弁護士) 仁比聡平

 

みなさん。あけましておめでとうございます。
 あと一年余となった2013年参議院選挙への立候補が正式に発表されました。あらためてお寄せいただいている強い期待と励ましに、心から感謝しています。
  先ごろ、熊本県天草の二つの漁村で、史上初めて開かれた共産党のつどいに3軒に1軒、あわせて400人もの方々が参加されました。くらしと命が脅かされ、 地域の再生が渇望されているからです。自民党の牙城といわれてきた地域の公民館に溢れる真剣なまなざしに、私自身が驚かされました。
 「消費税増税」に反対54%、賛成45%(毎日先月5日)。「原発利用」に反対57%、賛成30%(朝日同13日)。じわじわと広がりをみせる世論調査には、もがきながらも政治の閉塞を抜けだそうとする国民の声があります。わずか2年ではがれ落ちた政権交代のメッキ。未曾有の大震災と原発危機であらわになった棄民政治。民主・自民・公明の談合ですすむアメリカ追従、金持ち優 遇、庶民いじめ。小選挙区制と政党助成金の上にあぐらをかいて国民を軽んじる政治家たちには、退場してもらわねばなりません。
 いまほど「語り合う」ことが大切な時代はないでしょう。ひとり抱え込んできた苦しみや焦燥を思いきって語り合うなかで、生きる勇気、政治を変える力が生まれるでしょう。私はこの一年、そんな「語り合い」をつなぐ吟遊詩人のように、西日本17県を歩き続けたいと思います。
 石村智子さんとともに、衆参、二人の議席を。どうぞ力を貸して下さい。


2012年1月15日号

豊かな保育実行委員会が倉吉市に 新システム導入撤回を国に

 

 公的保育制度を守り豊かな保育を求める鳥取県実行委員会は昨年1221日、石田耕太郎倉吉市長に「子ども・子育て新システム」の導入撤回を国に求めるよう申し入れました。
 入江一枝代表世話人、石井由加利事務局長、田村真弓事務局次長ら4人が出向き、石田市長らが応対しました。
  石井氏は、新システムについて①市町村の保育義務がなくなる②オプション保育など応益負担③直接契約で保護者の負担が大きい④困難を抱える子どもや家庭が 排除されかねない⑤株式会社の参入で保育が儲けの対象にされ、保育の質が低下⑥保育関係者の処遇悪化―などの問題点を指摘しました。そのうえで、国に対して①新システム導入の撤回②認可保育所の整備と待機児童の解消③保育所・幼稚園・学童保育など子育て支援の予算拡充を要請するよう申し入れました。
 石田市長は「状況を見ながら、子どものためによりよい保育、子育て支援を政府に求めたい」と話しました。

米子市で革新懇学習会 米子革新懇を1月22日に設立

 

米子革新懇準備会は昨年1223日、今月22日の設立総会にむけて革新懇について学習会を開きました。
 県革新懇の草刈司事務局長が講演し、参加者で討論しました。草刈氏は、県革新懇が平和、民主主義、豊かな暮らしをテーマに原発、TPP(環太平洋連携協定)、自然エネルギーについて講演会やシンポジウムに取り組んできたことなどを報告。民主連合政府をつくることを目的に幅広い団体、個人との共同をすすめたいと語りました。
 また、※来年4月14日に評論家のビル・トッテン氏を迎えてTPP講演会と地域経済再生を考えるつどいを予定していることを話しました。
 参加者は、各団体と革新懇との関係などについて討論しました。

鳥取市で被災地の復興めざす団体が発表 森林資源活用で雇用創出と被災地復興を

 

 鳥取市で昨年1217日、国際森林年記念シンポジウムが開かれ、宮城県栗原市に本部があるNPO法人「日本の森バイオマスネットワーク」の大場隆博副理事長らが活動を発表しました。
 同法人は、間伐で生じる木くずや製材くずを使って木質ペレット燃料を作り、ペレットストーブやペレットボイラー(冷房にも利用可能)に使用する等の森林バイオマスエネルギーの活用を推進しています。
  被災地でも、地元の木を使い、地元の業者が共生の家(10世帯程度)を建設する「手のひらに太陽の家プロジェクト」を始めています。給湯や暖房にペレット ボイラーを使い、太陽光パネルで発電します。2年後に解体される仮設住宅と異なり、農家レストランや森のようちえんなどに再利用する予定です。
 大場氏は「被災地にペレット工場を建設し、ペレットストーブを普及し、森林の再生と雇用創出、被災地の復興をめざしたい」と抱負を語りました。
 同シンポジウムでは、神奈川県の丹沢大山自然再生委員会の木平勇吉会長が基調講演しました。小平氏は、人工林の管理放棄や鹿害で下草が失われて土壌が流出し、光化学オキシダト(窒素酸化物と炭化水素の光化学反応によるオゾン)の発生などでブナが枯れ、沢が荒れ、水棲動物がいなくなり、山村がさびれていった様子を語り、水源涵養など多面的機能をもつ森林の再生の取り組みを紹介しました。
  賀露おやじの会の藤田充理事長は、間伐材を地域通貨「杉小判」に換えて森林の再生と地域活性化を図る智頭町の「木の宿場プロジェクト」(間伐材1㌧当たり 3000円で木材チップ業者が引き取り、上乗せ分の3000円を町の補助や寄付で賄う。賀露おやじの会は、間伐材で組手什=被災地で棚や仕切りとして活 躍=を作り、売上の5%を寄付)とタイアップした活動を発表しました。
 藤田氏は「(切り捨て間伐で)放置された杉1000㌧が搬出されると600万円になる。杉小判が智頭町を10回まわると6000万円の経済効果になる」と指摘しました。大山横手道上ブナを育成する会の吉岡純一事務局長は、大山のブナ原生林を蘇らせる活動について発表しました。

新春対談 石村智子衆院比例候補・仁比聡平参院比例候補 若い世代の真剣さに応えたい

 

 大震災・原発事故―。命を守る政治が求められるなか、衆院比例中国ブロックの石村智子候補と参院比例選挙をたたかう仁比聡平候補が対談し、「ともに国会へ」と誓いました。
石村 あけましておめでとうございます。
仁比 おめでとうございます。
石村 3月11日は県議選の候補者でした。事務所にもどると、テレビは悲惨な画面でした。
仁比 乗っていた山手線がとまりました。
石村 行かせてくださいと頼み、ボランティア第一陣。岩手県宮古市へ。自らも被災者なのに、安否の確認に走る日本共産党の議員や支部の人たち。党の役割を実感しました。仁比 奇跡的に助かったと、何人もから聞きました。流された漁具が沖で見つかり、生きる希望がわいた話も。なのに、棄民政治。怒りをおぼえます。生存権を正面から問うた裁判「人間裁判」をたたかった日本共産党員の朝日茂さんをはじめ、先輩たちの思いが伝わってきます。
石村 朝日さんの手記を読みました。たたかいの成果をひっくりかえそうという動きは許せません。岡山県内の医療と福祉25団体による受診時定額負担に反対し、国民皆保険をまもれという決起集会もありました。
仁比 TPP(環太平洋連携協定)参加に反対する動きの広がりも同じですね。奈義町の意見書は誇るべき中身ですね。JAによる1167万署名は大きな力です。
石村 広島のJAとの懇談では「日本共産党と一致する、アメリカいいなり政治は理解できない」と。変化を感じます。
仁比 原発事故の対応でも、野田内閣は事故が収束したといい、賠償額は8万円です。
石村 原発ゼロの先頭に立ちたい…。上関の原発工事現場にも行きました。島根原発は1月、点検ですべて止まりますが、電力不足はありません。
仁比 その島根県西部で米軍の低空飛行。子どもたちがおびえました。岩国基地への艦載機移駐など、強化は許せません。石村 とくに津山では、低空飛行直後に土蔵が全壊しました。防衛局は「低くは飛ばなかった」として、アメリカのいいなり。調べようともしません。
仁比 大企業いいなりの派遣法骨抜きも同じです。正社員も好き勝手に解雇…。たたかいに立ち上がる青年たちの知的目覚めに目を見張っています。
石村 若い世代が真剣に考え始めている時代です。この世代の一員として、しっかり展望を語りながらがんばりたいです。
仁比 石村さんの議席を勝ち取り、私も国会へ…。
石村 ありがとうございます。ご一緒に。 


写真説明
決意の(左から)仁比そうへい、石村智子の両氏=生存権を正面から問いかけた、朝日訴訟「人間裁判」の碑の前で。

鳥取市庁舎住民投票条例案で角谷市議 市庁舎は市民の意見反映を

 

 鳥取市議会の第8回鳥取市庁舎整備に関する住民投票条例検討会が6日開かれ、日本共産党の角谷敏男議員は、市庁舎整備に市民の意見を反映する手立てをと主張しました。
 住民投票は、1号案(旧市立病院跡地への新築移転)と2号案(現本庁舎の耐震改修及び一部増築)の二者択一で行われます。
 会派〝結〟会長の上田孝春議員の提案で、2号案の詳細について①現本庁舎の6階建て部分を耐震改修(合わせて設備を改修)し、2階建て部分は取り壊す②駐車場の一部に4階建ての新第2庁舎を建設し、150台を収容する半地下駐車場を設ける―を検討会として決定しました。角谷議員は、5万人が住民投票を求めた1号案はもとより、2号案についても市民の合意が得られていないとして、市民の意見を反映する手立てを取るよう主張しました。
 上田議員は、住民投票で2号案が選ばれた場合、市民の意見を聞いて計画に反映できるようにしてはどうかと提案。第1会派〝新〟会長の上杉栄一議員も賛同しました。
 検討会はこの日、主に2号案の工事費概算の積算をどこに委託するのかを議論しました。
 角谷議員は、市が責任をもって積算すべきだと主張。市として①新築移転案と同様に現地案についても説明責任をはたすこと②広報においても公正公平に扱うこと―が条例上も求められているからだとのべました。
 しかし、市が新築移転をすすめている経過から、信頼性が問われるなどの意見が多数を占め、市による積算は退けられました。
 議論の結果、県建築士事務所協会に委託することが決まり、2月定例議会中に住民投票条例案を提案することで合意しました。

鳥取県の小規模作業所補助金 障害者総合福祉法施行まで継続を

 

 日本共産党鳥取県議団(市谷知子団長)は昨年

1227日、県に障がい者小規模作業所補助金の継続を申し入れました。
 市谷県議が出向き、林由紀子福祉保健部長、足立正久障がい福祉課長が応対しました。しかし、地域活動支援センターⅢ型でもNPO法人などの法人格を有し、1日の実利用人数が概ね10人以上などのハードルがあり、16の小規模作業所が移行せずに県の補助金(合計約2500万円)を受けています。
 市谷県議は、小規模作業所の実情を示し、障害者総合福祉法の施行まで、補助金を継続するよう要請。また、移行に伴い2カ月間の報酬が後払いになる間の措置、地域活動支援センターの補助金が低く県の上乗せが必要なことを訴えました。
 林部長は「県の補助金をどうするかは後日回答する。報酬空白の2カ月間は、無利子融資制度を利用してほしい」と答えました。 県は独自に、障害者自立支援法の対象とならない小規模作業所に運営費を補助する制度(県2分の1、市町村2分の1)を設けていますが、23年度で廃止する方針です。
 そのため、小規模作業所に法の対象となる就労移行支援事業や市町村の地域活動支援センターに移行するよう働きかけています。

鳥取県で元日に訴え 今年こそ核兵器の廃絶を

 

 原水爆禁止鳥取県協議会と県西部協議会は元日、鳥取市の長田神社と米子市の勝田神社の前で核兵器廃絶の署名宣伝行動をしました。
 鳥取市では、県原水協の伊谷周一理事長、日本共産党の伊藤幾子市議、民青同盟の岡田正和県委員長ら6人が参加しました。
 伊藤市議は「広島、長崎に落とされた原爆で21万人の命が奪われ、今も20万人を超える被爆者が苦しんでいます。今年こそは、すべての国に核兵器禁止条約の交渉を開始させましょう」と核兵器全面禁止のアピール署名への協力を呼びかけました。

西部原水協が元旦行動

 

 鳥取県西部原水協(伊藤武彦理事長)は元日、参詣者でにぎわう勝田神社(米子市博労町)前で「核兵器全面禁止」を求める街頭署名をおこないました。
  正月恒例の署名活動には会員8人が参加しました。日本共産党の岡村英治、松本松子、石橋佳枝米子の各市議も参加。石橋市議が「すべての国の政府に、すみや かに核兵器禁止条約の交渉を開始するよう求めます」とハンドマイクで訴え。初詣に訪れた家族連れらが「元日からご苦労様」と、次々と署名に応じていまし た。
 この日の行動で43人から署名が寄せられました。日本共産党の岡村英治、松本松子市議も参加しました。

鳥取市で成人式アンケート 若者に就職を

 

 民青同盟鳥取県委員会は3日、鳥取市で成人式行動をしました。
 岡田正和県委員長ら4人がアンケートに取り組み、チラシ入りのティッシュパンフ、民青新聞見本紙などを手渡しました。この行動には、日本共産党は、岩永尚之党県書記長、市谷知子県議、塚田成幸東・中部地区委員長らも参加しました。
 17人分の署名が集まりました。内訳は、16人が学生で男性10人、女性7人。
 アンケート結果は、就職が心配が12で、社会への関心は「就職難」が12、「年金・社会保障」、「原発問題」、「震災復興」がそれぞれ9でした。社会を変えるためにやってみたいことは、「学ぶ」が9、そのために行動することについて「良い」、「どちらかと言えば良」いが全員でした。
 原発について「現状維持」9、「減らして」3、「なくして」が2でした。消費税増税について「反対」3、「どちらかといえば反対」が7でした。米軍基地について「現状維持」5、「減らして」6、「なくして」が3でした。
 投票について「行く」8、「たぶん行く」が7、投票の基準は「政策・マニフェスト」が13でした。選挙で政治は変わると思うかは「変わる」8、「ちょっと変わる」が5でした。共産党について「支持」1、「場合によっては支持」が10でした。


2012年1月22日号

雑誌「経済」にみるTPP問題の背景

 

 雑誌「経済」は1月号、2月号とも世界経済危機と日本経済のあり方をテーマに論文が掲載されています。その中で、アメリカ経済がどうなっているのか、日本経済の行く末、アメリカがTPP(環太平洋連携協定)を急ぐのはなぜかがおぼろげに見えてきました。
  昨年12月号で、井上宏龍谷大学名誉教授は「現代アメリカのグローバル戦略とTPP」を寄稿し、「現代世界経済は、ドルを基調とするアメリカ金融資本のマ ネーゲーム市場と化し、それ自体はなんらの価値実体を生むことなく、『資本の共食い』のなかで衰退への道を歩む世界となっている」とのべています。

 

多国籍企業の実態を、国民生活に必要な生活資材(実体的価値)を生産するという産業資本の本来的課題を忘れ、「金融商品」市場(=グローバル経済の市場) を形成し、産業資本として使い道のなくなった余剰資本を「金融商品」として売買することで利潤を得ようとしていると指摘。TPPが「グローバル経済」体制 を、日本を含む世界の隅々にまで押し広げるためのテコとなっていると告発します。
 金ドル交換停止されたドル紙幣は、アメリカ政府によっ て自由に増発され価値を正しく反映しない紙幣となり、ドル価値の低下、米国債格下げ、インフレを招きながら、ドルが基軸通貨としての機能を維持して「金融 商品」に価値を付与しているのは、アメリカの経済外的な政治力や軍事力を背景としたグローバルな覇権主義支配によるものだと看破します。
これには、アメリカはマネーゲームの一環を担う米国債を日本や中国、世界各国に引き受けさせることで(世界を「金融商品」市場に巻き込むことで)、ドルの基軸通貨としての地位を保っている面もあります。

アメリカは経済力を失いつつも、農林業、軍需産業、IT、医療サービス、遺伝子組み換え、特許等知的財産権など競争力を持つ分野、社会全域に影響する分野 で、各国の国民経済を、それを守ろうとする国家的対策を「不当化」「無力化」することで「金融商品」市場に取り込むことが、TPPのねらいだとのべます。
 「金融商品」市場は、過去に労働者や産業資本が生み出した実体的価値生産のための「待機資本」(預金、不動産、投資資本)まで、「資本の共食い」に晒すと警告します。
  1月号の座談会「危機の構図と米、欧、日のゆくえ」で小西一雄立教大学教授は、アメリカがIT産業の好景気で、経常赤字と対外投資によって流出するドル が、対米株式投資などとして還流し、株高を支える重要な要因となった点を指摘します。河音琢郎立命館大学教授は、サブプライムローンの破綻で金融バブルが 崩壊し、消費市場をバブル(株価や住宅価格の高騰による資産効果)が支える構造が崩壊し、内需が低下しているのが現在のアメリカだとのべます。

藤田実桜美林大学教授は、アメリカ経済の失速により、輸出主導型で労働者の賃金を圧縮して内需を低迷させてきた日本経済の矛盾が露呈したが、大企業は膨大な内部留保を抱え、自社株買いや海外企業のM&A(合併・買収)のために使っていると指摘します。
  さらに、「株主資本主義」では、企業の価値(株価の時価総額)を最大化し株主配当を増やすのが経営者の役割だとして、グローバル資本主義の原理と異なる経 済システムの構築を提起。ローカリゼーション(地域主義)を重視して、国内経済においてグローバル企業が支配する領域を少なくして、中小企業や農業、 NPOを育てて行く成長戦略を対置します。
 また、地域分散型のエネルギー体制や、地域経済の中で一定の経済活動が循環する地域内循環構造をつくることが重要だと強調し、成長しなくても国民生活を豊かにするうえで、企業のありかたを変える必要があるとのべます。
 今宮謙二中央大学名誉教授は、1月号の「欧米の債務・金融危機と超円高の実態」で、グローバル経済に巻き込まれたヨーロッパの経済危機に言及し、日本が現在のドル体制を守り続けようとすれば、世界の流れから大きく取り残されると警告します。

ユーロ危機の原因の一つは、ギリシャの国債が暴落し債務不履行水準になり、ギリシャ、イタリア、ポルトガル国債などを大量に保有しているドイツ、フランスなどの銀行が破綻に直面していることだと指摘。国債の海外保有率50%弱のアメリカも債務危機が深刻だとのべます。
ア メリカは、金融機関がドル建ての金融商品(リスクの証券化)をつくり世界に売り、投機資本主義を世界に拡大させ、世界の金融危機をつくりだしたと断罪。そ れでもドルが基軸通貨であるのは、①投機マネーの存在②ドルに代わる通貨の不在③アメリカの軍事・経済・金融的な力だとのべます。日米安保体制のもとで、 日本は基軸通貨ドルを支えるため巨額のドルを抱え、その90%は米国債などの外貨証券であり、輸出で獲得したドルがアメリカに還流していると指摘。超円高 は、世界第2位のドル保有国日本へのリスク回避が元で、投機資本主義との厳しい対決を通じて、国民生活、中小企業中心の内需重視政策を実現することなしに 克服できないと強調します。
 農民連副会長の真嶋良孝氏は、1月号でTPPについて論じ、農業を含む経済主権の侵害を指摘します。ISD 条項で米企業が協定加盟国政府を訴え巨額の賠償金を請求し、規制を撤廃させたNAFTA(北米自由貿易協定)の例を示し、アメリカの法律・制度を相手国に 移植するものだと警告。一方で、日本の大企業の輸出額のうち、海外子会社向け輸出が70%前後になり、日本の上場企業の営業利益比率が国内47、海外53 と海外の利益が過半を超えたことを示し、子会社への輸出関税をゼロにしたりISD条項で投資規制や原産地規則を取り払うよう求めるなど、加害者になり得る ことも指摘します。
 櫻谷勝美三重大学名誉教授も、1月号でTPPについて論じ、米国が貿易の障壁を撤廃しない場合は、国内法スーパー 301条による報復措置をとり、日本の半導体が標的になり大打撃を受けたことを紹介。「自由貿易」を標榜しながら、実態として管理貿易(米国企業が有利に なるよう相手国の制度を変える)であるアメリカがすすめるTPP加盟に警鐘を鳴らします。

鳥取県で共産党がいっせい宣伝 消費税増税はやめよ 経済に壊滅的打撃を与える

 

 日本共産党は13日、中国ブロックでいっせい宣伝をしました。
 鳥取市では、塚田成幸東・中部地区委員長、角谷敏男、伊藤幾子、田中文子の各市議が中心となり、市内各所で宣伝。西部では、各市町村で議員が岩永尚之党県書記長とともに宣伝しました田中文子市議は、住宅街で消費税増税、原発、市庁舎問題をとりあげ、消費税増税は①民主党の公約違反であり、増税法案の前に国民に信を問うべきだ②13兆 円の増税になり、年金カットなどを合わせ16兆円の国民負担増で経済に壊滅的な打撃を与える―として消費税増税反対を呼びかけました。
 財政危機を解決するためには、消費税増税に財源を求めるのではなく、無駄をなくし大企業や大富豪に応分の負担を求めることが必要だと強調しました。
 原発について「除染作業はすすまず、事故は収束していません。共産党は原発ゼロをめざします」と訴えました。
 市庁舎について「新築移転ではなく耐震改修を」「住民投票を成功させよう」と訴えました。

鳥取・米子市で総選挙勝利めざし躍進のつどい 歴史的岐路に共産党躍進の開始を

 

 日本共産党東・中部地区委員会は14日、鳥取市で山谷富士雄学習・教育局長を迎えて、総選挙勝利をめざす躍進のつどいを開きました。西部地区委員会も同日、米子市で開きました。
 山谷氏は、日本の政治が歴史的岐路に立つなかで、党躍進の時代を開始させようと呼びかけ、①歴史的岐路をどうとらえるか②21世紀の日本改革の方針③総選挙での新たな党躍進の可能性について報告しました。山谷氏は歴史をひもとき、共産党には2つの躍進の時期と2つの反共作戦で後退を余儀なくされた時期があったと指摘。1960年代終わりから70年代前半に 衆議院で14議席から39議席に前進し、革新自治体で暮らす人口が国民の43%になった第1の躍進の時期。その後の80年の「社公合意」によるオール与党 体制づくりで共産党が排除された反共作戦と反共キャンペーンの時期。オール与党体制が崩壊するもとで、共産党の推薦候補が首長選挙で4割台を獲得し、96 年衆院選で726万票、98年参院選で820万票という最高の峰を築いた第2の躍進の時期。それに対する支配勢力による自民・民主の「2大政党づくり」の 最強・最悪の反共作戦がおこなわれてきたここ10年について語りました。
 しかし、今日、 政権交代後の民主党の大企業・アメリカ言いなりの〝自民党政治〟で、民主も自民もちがいがなくなり、民自公「オール与党」対共産党の構図が生まれていると 指摘。さらに、「小泉構造改革」や民主党の「社会保障と税の一体改革」(消費税10%の一方で年金給付カット、医療費値上げ)、TPP(環太平洋連携協 定)推進、原発維持で2大政党が支持基盤を大きく崩し、TPP反対の保守層や原発ゼロをめざす広範な国民との共同が広がるなかでたたかわれる総選挙だと強 調しました。

 

山谷氏は、累進課税で大企業・大金持ちに応分の負担を求め、消費税に頼らない財政再建の展望を示し、大企業・アメリカ優先政治の転換をめざす共産党が国民の支持を得て躍進できる大きな可能性があると強調しました。
 消 費税増税について、無駄を残したまま強行されようとしているとして、大企業とお金持ちへの1兆7千億円の減税、八ツ場ダム建設、原発推進予算4200億 円、1機100億円の戦闘機、政党助成金320億円をあげました。さらに、消費税増税と社会保障切り捨てで、16兆円もの国民負担が増えれば、消費不況は 深刻化し、企業収入は激減すると警告しました。山谷氏は、21世紀の日本改革について、①安保条約廃棄でアメリカへの従属から抜け出し対等平等になり、②大企業の横暴を抑えてルールある経済社会をつくることを展望しました。
 TPPもアメリカ従属の安保体制が背景にあり、米多国籍企業が日本経済に介入して制約なしに儲けることが目的で、米財界の要求であり、日本の財界も同調して日本の経済主権を売り渡すものだと批判しました。
 安保廃棄により、米軍基地をなくすことができれば、7000億円の駐留経費が節約でき、土地が有効活用でき、東北アジアのなかで憲法9条の平和外交が可能になるとのべました。
  山谷氏は「グローバルが元気でもローカルが元気でなければ意味がない。ローカルを元気にするような持続可能な社会をめざしたい」との地方経済団体幹部の言 葉を引用し、労働者の生活や地域経済への影響を無視して工場を閉鎖する大企業(パナソニックなど)が、海外で儲けても国民のためにも日本経済のためにもな らないと解明。雇用を守る地場産業と農業を産業の中心に位置づけ、「人間らしい最低限の文化的生活ができる」生存権を保障し、内需を拡大することが重要だ と語りました。
 つどい参加者から「躍進のチャンスだとわかった」などの次のような感想が寄せられています。
 「青年新入党者の発言。…すごく緊張しあがっていて初々しかったのが新鮮味があってよかった。自分の入党することで「雇用問題と市庁舎問題の解決に結びつき貢献できればと入党した」という言葉が印象に残った。マンネリ打破して自分も党員として自覚あらたにがんばりたい」「党躍進と反共攻撃の歴史をひもときながら、今、躍進のチャンスだということが、客観的によくわかるお話でした。この確信を全党のものにして、革新政党としての力を発揮することが大切だと思いました」
  「今朝、EU諸国の国債が1~3ランク格下げされたようです。日本の国、地方の借金残高が…2011年末1000兆円を超えました。日本の経済、政治、行 政、司法、立法、教育、農業など、行きあたりばったりの全く洞察力のない政治家により、機能不全状態だと思います。…オール与党化は、〝いつか来た道〟で す。…ひんぱんに小集会を開き、国民と対話を深めるべきです」

豊かな保育実行委員会が鳥取市に 新システム導入撤回を国に

 

 公的保育制度を守り豊かな保育を求める鳥取県実行委員会は12日、鳥取市に「子ども・子育て新システム」の導入撤回を国に求めるよう申し入れました。11日には米子、境港両市と日吉津村に申し入れました。
 入江一枝代表世話人、石井由加利事務局長、田村真弓事務局次長ら5人が、市健康・子育て推進局の武田行雄局長、下田敏美次長に会い、求めました。
  新システムについて入江氏らは「市町村の保育義務がなくなり、直接契約で入所が保障されなくなる」「保育がもうけの対象になって質が低下する」などと指 摘。国に①新システム導入の撤回②認可保育所の整備③子育て支援予算拡充―の要請をするとともに、県にも保育所最低基準の条例に現行以上の保育士配置基準 (1歳児4・5対1、3歳児15対1、4・5歳児20対1)の明記を求めるよう申し入れました。
 武田局長は「国や自治体の責任で子どもの発達を保障すべきであり、規制緩和で量的拡大をするのには疑問がある。市が要保育度を認定するだけで、あとは園と直接やってくださいとなるのはどうか」と疑問をあげ、保育関係者・保護者に勉強の材料を提供したいと話しました。